次にやってきたのが、東御市を中心とした「千曲川ワインバレー東地区」にある「ヴィラデストガーデンファーム&ワイナリー」。この地区では、小規模ワイナリーの集積によるワイン産地の形成を目的に、八市町村が合同で広域ワイン特区を構成しています。その中でも中心的な存在と言えるのが、このヴィラデスト・ワイナリーです。
エッセイスト、画家として名をなした玉村豊男氏が1991年に現在の東御市に移住し、ハーブや西洋野菜を栽培する農園を立ち上げたのが始まりで、2003年に果実酒製造免許を取得し、「ヴィラデスト ガーデンファーム アンド ワイナリー」をオープンしました。
ヴィラデストガーデンファーム&ワイナリー
〒389-0505 長野県東御市和6027
車を駐車場に止め、階段を降ると見えてくるのが、この「ヴィラデストカフェ」。畑から採ったばかりの野菜やハーブをこの地で作ったワインと一緒に楽しむというコンセプト。特に西向きのテラス席は夕陽をながめる最高のポイントのようです。個人的には、北アルプスに沈む夕陽を見ながら楽しむサパーコースが良いなと思いました。
訪問した際は、期間限定の外デッキ「玉さんBAR」が開催されていました。30ccずつワインを嗜むテイスティングメニューもあり、ヴィラデストの殆どのワインが試飲可能です。ワイン以外にもシードルやノンアルコールジュース等も楽しめます。
カフェの隣には、ワイナリーショップがあります。ヴィラデストのワインはもちろん、玉村豊男氏の様々な作品、氏の絵画の他にも氏の絵が描かれた食器や文具、雑貨、ガーデンの花のドライフラワー等、多種多様のオリジナルグッズや書籍で溢れています。ショップのグッズは、オンラインショップでも購入可能で、かなり手広くやっているなという印象でした。
winebuff的には、ヴィラデストカフェでも使用しているという、農園でつくる野菜を描いた「ベジタブルシリーズ」の食器に惹かれました。見ているとつい欲しくなるのですが、買っても使わないで死蔵という事も多いため、ここは、我慢のしどころです。
本当は、ここのカフェレストランでランチをと考えていたのですが、人気スポットだけあって問い合わせた時点では、すでに満席。ランチタイムのコース料理だけでなく、レイトランチのワンプレートや早めの夕食のサパーコース、モーニングやスイーツ等メニューも豊富です。イベントでメーカーズディナーやワインパーティーなども度々開催されているとか。次の機会には、是非参加してみたいです。
ワイナリーのカフェとは思えないほどの充実度!そこいらのカフェよりか気合いが入っています。ブルーベリーのタルトなんてベリーのてんこ盛りですね。せめてゆっくりお茶をしながらスイーツでもと思ったのですが、この後もワイナリー詣でが予定されており、あえなく断念・・・。
ショップだけでなく、カフェの方でも色々なお土産が販売されています。定番のジャムやジュース、ハーブ以外にも玉村豊男氏の著作がずらっと並べられています。ふと、反対側の方を見ると・・・。
窓越しに階下のワイナリーが拝見できました。日本ワインコンクールの最高金賞受賞の実績もある、ヴィラデストの高品質ワインがここで作られています。今回は、参加できませんでしたが、土日祝日には、ワイナリーツアーも開催されているとの事、次回は、ツアーにも参加してみたいです。
ワイナリーに隣接して、野菜や花、ハーブなどが咲き乱れるファームガーデンがあります。5月半ばから6月にかけての、クレマチスやアジサイ、ラベンダーなどが咲く時期が、一番綺麗な季節と HPにも書いてありました。
標高850mにある7haの畑では、カベルネ・ソーヴィニヨンやメルロー、ピノ・ノワール、シャルドネといった欧州系品種のぶどうが植えられています。訪れた日もとても暑い日で、葡萄がすくすく育っているのが分かりました。今年のワインも期待が出来そうです。
さてさて、ワインバレーというだけあって、近隣にも沢山の小規模ワイナリーが点在しています。時間も残り少なくなってきたので、できるだけ多くのワイナリーに行ってみましょう。
[winebuff]
今年は、積極的にブログを更新(といっても数ヶ月に一回程度)しているwinebuffです。
この夏は、家族で群馬の家(winebuffにとっては義理の祖父の旧宅)に出かけて、娘に初の田舎ライフを体験させました。家の周囲は、もの凄い僻地なのですが、軽井沢に近いという事もあり、車で長野のワイナリーまで足を伸ばす事ができました。
マンズワイン小諸ワイナリー
〒384-0043 長野県小諸市諸375
最初にやってきたのは、ここ「マンズワイン小諸ワイナリー」。長野県は、日本の中では比較的降水量が少ない県で、日照にも恵まれ一日の寒暖差も大きい、葡萄栽培に適した地域です。マンズワインは、1971年に醸造用ぶどう契約栽培をこの地で始めました。カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、シャルド等の欧州系品種をメインに据えており、長野県産の葡萄のみで作るプレミアムワイン「ソラリス」シリーズが世界的にも高い評価を受けている、日本有数のワインメーカーです。
車でワイナリーに到着したのが、ちょうどお昼どきだったので、まずは、ランチをと、メインの建物の二階にあるカフェ・レストラン「ラ・コモーロ」に向かいました。室内の席もありましたが、今日はせっかくの上天気だったので、畑を一望出来る屋根付きテラスに座りました。
お盆の時期だったので混雑が心配だったのですが、(実際、当初予定していた他のワイナリーのレストランは、予約で満席状態。)運良くテラス席に陣取る事ができました。
テラス席と言っても、空調が効いた申し分の無い空間で、汗をダラダラ流して「やっぱり自然の風が気持ちいいね」などとやせ我慢する必要もありません。メニューには、ワインにベストマリアージュの本格フレンチもあったのですが、飲酒はご法度の悲しいドライバーのため断念。
まあ、子連れですからそんなメニューは頼めません。結局、注文したのは、無難かつ定番のパスタやピザの品々。自然を愛でながら食べる食事は、最高!と言いたかったのですが、お味自体は、まあ普通。美味しくも無し不味くも無し・・・。ここにグラスワインでもあれば、と昼から優雅にワインランチをしている隣客を横目で睨みながらのランチタイムでした。
とはいえ、眺め自体は最高で、葡萄畑を俯瞰する席でのランチは、なかなか無い貴重な経験でした。おや、何やら畑のすみに巨大な樽みたいなものが見えますね。
この巨大な素焼きのカメは、古代ワイン史のモニュメントというべきもので、スペインのラ・マンチャ地方で今でもワイン造りに使用されている「TINAJA(ティナハ)」です。マンズワインは、スペインから輸送した現物を小諸と勝沼の両ワイナリーに一つずつ展示しているそうです。
メインの建物の一階は、通常のショップになっています。大手のワイナリーなので扱っているワインや土産物も多くあるのですが、プレミアムワインである「ソラリス」シリーズは、注文する毎にわざわざセラーから運んできてくれます。ですので、コンディションも抜群です。winebuffは、ソラリスのカベルネとメルローを計二本購入!
ワインダイアリーのテイスティングメモ
このマンズワイン小諸ワイナリーは、敷地も広く、レストランやショップ以外にも見所があります。必見なのが、「万酔園」という信州の風土を模した約三千坪の日本庭園です。庭園の地下には、通常非公開のセラーが広がり、特別なイベントの際に公開される茶室もあります。ぶどう文様の敷石は、きめ細かい愛知県産の三州瓦に手彫りで装飾を施したもので、小諸に7年暮らした明治の文豪・島崎藤村の歌碑もあります。
庭園の一角には、樹齢100余年の善光寺ぶどう(龍眼)も。三代目社長であった茂木七左衞門が民家の庭先で偶然発見したという、絶滅品種の善光寺ぶどうの原木がこのワイナリーに移植されています。
雨の多い日本のワイナリーでは良く見られる、ビニール被覆を組み合わせたレインカット栽培ですが、それを考案したのがマンズワインに勤めていた志村富男氏で、マンズレインカット栽培法と呼称されています。ワイン用、生食用ブドウのどちらにも適用可能で、雨に当たらないため、農薬の薬剤散布が少なくてすむメリットもあります。
さあ、腹ごしらえも終了しましたし、次のワイナリーへと向かいましょう。
[winebuff]
富山市にあるホーライサンワイナリーを後にして、winebuff一行は、車で一路氷見市にある「SAYS FARM(セイズファーム)」にやって来ました。と軽く言ってますが、道中、丘を登る道は、久々に緊張感のあるものでした。国内外のワイナリーに訪問する際は、大概レンタカーを運転して行くのですが、基本農場なのでしばしば悪路に遭遇します。このワイナリーも、丘に登る道が舗装も街灯もガードレールも何も無い山道で、ほぼ1車線。対向車が来たらどうするか、行き止まりだったらどうするか、と緊張感を持って運転。これは、トスカーナのワイナリーに行った時以来でした。
丘の上からは、富山の街や海が一望でき、爽快です。
しかも、最初、建物の入り口がわからず、裏手に回ってウロウロ。一度、道を降りてやっとひっそりと佇んでいる看板を発見。間違いないようです!
セイズファーム
〒935-0061 富山県氷見市余川字北山238
看板の近くに駐車場があり、その裏手に、木々に隠れたワイナリーの建物があります。氷見の食材にあうワインを自社栽培の葡萄で作りたい、という地元の老舗魚問屋「釣屋」を営む現オーナーの弟さんによって、薬草園だった9haの耕作放棄地を耕し、2008年に設立。2011年に醸造所を作ったという、新進のワイナリーです。
標高が高く、南向きの斜面に位置する畑は、葡萄作りに適しており、富山湾から吹き上げる潮風が害虫を防ぎ、農薬の量も少なくできるメリットもあるとか。訪問した日もかなりの日差しを浴び、葡萄がスクスクと育っていました。
木々に囲まれた木の階段を上がると、レストランとショップの入り口が見えてきます。自然に溶け込むようなジェントルでナチュラルな雰囲気のワイナリーですが、アットホームなホーライサンワイナリーと違い、結構スノッブというかオーナーの拘りも強く感じられます。
エントランスの右手にあるショップは、あまり広くは無く、ワインやその他グッズも少なめですが、小綺麗に陳列されており、山の中とは思えない洗練された感じです。
ワイン以外にもシードルやジャムなど、定番アイテムも揃っています。ちょうど在庫が切れかかっていたので、りんごジャムを購入したのですが、普通サイズで1000円!と強気のお値段。しかし、コスパは兎も角、味は美味しかったです。(子供がほとんど一人で食べてしまいましたが。)
ここでは、ジャム以外にシードルと赤ワインを1本購入。ワインは、メルロー&カベルネをチョイス。セイズファームのフラッグシップであるシャルドネも考えたのですが、値段がこれも強気で断念。後日、飲ませて頂きましたが、日本の葡萄の特徴を活かしたこなれた味わいで、高いクオリティを保っている、日本でもトップクラスのワイナリーだと思いました。
ワインダイアリーのテイスティングメモ
エントランスの左手には、レストランがありました。覗いた時には、営業しておらず人っ子一人いませんでしたが、ショップ同様、素敵な雰囲気の店内でした。こんなところで優雅にランチを頂いてみたい・・・。
ギャラリーには、地元作家の方々の作品が展示されており、亡くなった現オーナーの弟さんの遺影も飾られていました。
セイズファームにもワイナリー犬がいるようですが、今回は残念ながらお会いできず。その代わりというか、ワイナリーの敷地には、牛やヤギ、鶏などの家畜も育てられており、コケコケ、メーメーととても元気な鳴き声の子達と触れ合いました。
今回は、行けませんでしたが、能登半島の方にも色々なワイナリーが点在しているので、またいつか時間を見つけて訪問し、北陸ワイナリー紀行第二弾としてお届けしたいと思います。ではでは。
[winebuff]
お久しぶりのwinebuffです。
今回は、初訪問となった北陸のワイナリーのご紹介をします。と言っても、行ったのは二軒のみ。まあ、総勢でも七軒(2019年現在)なので、それほど手を抜いたわけではありませんが。
北陸は、あまり気温が上がらず、雨量も多い、お世辞にもワイン作りに適した気候では無いと思っていたのですが、そんな土地でも頑張ってワイン作りに励んでいらっしゃるワイナリーを発見することが出来、とても有意義な旅でした。
まずwinebuff一行は、飛行機で小松に飛び、そこから根城の金沢へとバスで移動しました。最近、金沢もインバウンドを意識してか、色々と新しい試みがなされています。ホテルも小洒落たデザイナーズホテルが立ち始めており、今回はそのうちの一つ、Square Hotelに連泊しました。
関係は無いようですが、以前コペンハーゲンで同名のホテルに泊まったことがあり、同じ様なクールなデザインだったので既視感を覚えました。写真が少なくて済みません。部屋の写真しか撮ってませんでした。
1日目は、近くの近江町市場にあるお寿司やさんで夕食を取り、ホテルの部屋に帰ってきてからデパートのワイン売り場で購入したワインを開けました。金沢ワイナリー・・・、うーん、聞いた事がない。
事前に付近のワイナリーは、調べていたのですが、このワイナリーは初耳です。どうやら、昨年設立されたワイナリーらしく、今年が初ビンテージとのこと。フレンチレストランを経営する会社が、レストランの1階に醸造所を作り、加賀産の葡萄を醸造してリリース。まさに、北陸ワイナリー紀行に相応しいワインです。アルコール度数10度と軽めでフレッシュ。味わいは、…今後に期待、といったところでしょうか。
ワインダイアリーのテイスティングメモ
ホーライサンワイナリー
〒939-2637 富山県富山市婦中町みさご谷10
翌日、レンタカーを借りて、1時間ほどのドライブ。やってきたのは、「ホーライサンワイナリー (やまふじぶどう園)」です。1927年に葡萄の栽培を始め、1933年にワインの醸造を開始したという歴史あるワイナリーです。今も昔も家族経営にこだわり、忙しい時は一家総出で仕事に当たるという、筋金入りのファミリーワイナリーでもあります。
ワインのラインナップも豊富で、かつ個性的なラベルやネーミング。さぞかし、個性的な方々なんだろうと期待と(少々不安も)を抱えてセラードアをくぐりました。
くぐろうとしました。
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むむっ。
「だれだ、お前は?あやしいやつめ。ワンワン!」
セラードアに入る前に、かわいい?ワイナリー犬のお出迎えがありました。もちろん、吠えたり威嚇したりは全くなく、人懐こいワンチャンで、ひとしきり触れ合うと、ぷいとどこかに行ってしまいました。
気を取り直して、中に入ると、外見よりもスッキリとしたナチュラルモダンな雰囲気で、好感が持てます。これなら、ワイン一筋、強面の頑固オヤジは、出て来なそうで、一安心。写真は、撮っていないのですが、(これ、多いな)、奥から出て来られた、山藤さんに、さっそく色々とお話をお伺いしました。
・・・・・・・・
ここでは、詳細を書ききれないのですが、ワイナリーの歴史から、葡萄の栽培方法、今年の作柄、昨今のワイナリー起業ブームに対する警鐘からワインのマーケティングの難しさに至るまで、様々な話題をあっちに行ったりこっちに行ったり、30分以上も話込みました。とても話好きで気さくな方でした。ありがとうございました。
お土産用のワインを物色していたのですが、まだ表に出していない、出来立てホヤホヤ?のワインがあるとのことで、詳しく紹介してもらいました。色々あったのですが、そのなかで、100%メルローの「ジャン・メルロー」とカベフラとメルローブレンドの「よどおし」を購入。後日、まずジャン・メルローを頂きましたが、中々美味しかったです。
日本のメルロー、頑張ってるな!
ワインダイアリーのテイスティングメモ
今年も元気に葡萄が育っています!しかし、やはり雨の多い土地柄、葡萄に傘を付けるのは重要みたいですね。
広々としたワイナリーの敷地内では、フリマやコンサート、婚活パーティ!など色々なイベントも催されているようです。ワイナリーを訪問した日には、ちょうどこの写真にあるスペースで、キャンプナイトのイベントがあったそうです。楽しそうだなあ・・・。
歴史あるワイナリーですから、こういった古い看板もあります。とても味があって良いですね。さてさて、そうこうしているうちに11時30分を過ぎ、お腹も空いてきました。車中で昼寝をしていた子供も起きてきたので、ワイナリーでランチを頂くことにしました。
このレストランでは、四季折々の葡萄畑を眺めながら、自家製カレーやパンケーキ、パフェ等が頂けます。我々は、お昼という事もあり、ワンプレートランチを注文。
素朴だけど素材の良さが活きていて、肉も野菜も美味しく頂きました。あっという間に完食。ごちそうさまでした!ぶどうジュースも美味しかったです。
帰り際、今度は、白いにゃんこがお見送り。結構なお年のようで、動きもスロー。こちらも人懐こい性格で、スリスリしてくれるのは、嬉しいのですが、抜け毛が多くて、黒いズボンが真っ白に・・・。ひえー。
ホーライサンワイナリーについた際は、雨模様だったのですが、滞在している間に雨も上がり、晴れ間も見えてきました。次なるワイナリーに向かう途中には、かなりの日差しも戻ってきました。
その2に続く・・・。
[winebuff]
翌朝、家族と別行動をとったwinebuffは、車で一路ワイナリーに向かいます。最初、徒歩圏内の「マクギガン」に行こうかと思っていたのですが、セラードアが開く時間の早いところがあったので、時間の節約を考え、遠方から攻める事にしました。
Tyrrell’s Wines
1838 Broke Road Pokolbin NSW 2320 Australia
まず最初にやって来たのがここ「ティレルズ・ワインズ」です。1858年に設立された、オーストラリアでも有数の家族経営ワイナリーです。国際的な賞を多数受賞しており、ビジターセンターのお兄さんにもぜひ行くようにと勧められました。セミヨンやシラーはもちろんの事、シャルドネやピノ・ノアールの先駆者でもあるようです。
ここには、写っていませんが、若いお兄さん二人がセラードアで迎えてくれました。しきりにテイスティングを勧めてくれるのですが、ドライバーだからと固辞。すると、「えっ。日本って全くアルコール摂取しちゃダメなの?」とお兄さんは驚きます。もちろん全くダメではないのですが、面倒くさいので、「日本では0だ!」と主張しておきました。後から調べると、オーストラリアでは、血中アルコール濃度が0.05%までは、OKなのですね。日本では、道交法的に血中アルコール濃度換算で0.03%で酒気帯びになるそうな。国によって色々なんですねえ。
ティレルズのフラッグシップは「VATシリーズ」で知られるワインメーカーズ・セレクションなのですが、winebuffの欲しかったのは、年間生産量が僅か6,000本のHunter Valley屈指のシラー、Vat 9 Hunter Shirazと、オーストラリア最良の白と謳われるVat 1 Semillon。
どちらも運良くゲット!幸先の良いスタートです。このワイナリーは、眺望も素晴らしく、思わずカメラを向けたくなります。何故かフレームに汚い掘っ建て小屋が映るので、それを外して何枚かシャッターを押しました。が、実は、その小屋は、初代エドワード・ティレルが、ワイン造りを始めた由緒ある建物だったらしく・・・。下調べはちゃんとしておくものですね。
さあ、気を取り直して次のワイナリーへ。
OAKVALE
1596 Broke Road, Pokolbin NSW 2320
「オークベール」は、1893年創業と、ここもかなり歴史あるワイナリーです。歴史がある割には、日本で見かける事が殆ど無いレアなワイナリーなので、どんなお宝ワインが眠っているのか、と期待しましたが、建物も普通に小綺麗で、ワインのワインナップも至って普通。トップレンジも数十ドルとリーズナブルでした。何だかちょっと肩透かしを食らったような気分です。
とはいえ、せっかく訪れたのですから、ワインを購入!ここは、シャルドネ等白ワインが有名らしいのですが、winebuff的にはやはり赤。こちらでは割とポピュラーなCS&Shirazのブレンドワインをゲット!
ワインダイアリーのテイスティングメモ
帰り道に放し飼いの鴨?の一団に遭遇。せっせと車から逃げていきます。このワイナリーも全体的に清潔でとても眺望が良い、素晴らしいワイナリーでした。良いワインは良い環境から。そんなセオリーが納得できる環境ですな。
ホテルに戻って車を置き、今度は徒歩でやっと「マクギガン」へ。このワイナリーは2700ヘクタールもの畑を有する大手の有名ワイナリーで、ハンターバレーとバロッサバレーに畑があります。日本では、他にもっと有名なオージーの大手ワイナリーがあるので、あまり知られていませんが、国際的な評価も高く、バラエティも豊かです。
McGuigan Wines
51 Darling St, Balmain East NSW 2041
セラードアには、シラーやセミヨン、シャルドネ以外にもピノグリやリースリング、カベルネ、メルローなど様々な品種のワインが陳列されています。赤のスパークリングという珍しい一品も。セラードアは、大手だけあって広くて効率的です。winebuffが行った時は、ガラガラでしたが、かなりの人数を捌ける位の規模でした。隣にチーズ工場が併設されていたりと、手広く商売されている様子が伺えました。
ここでは、McGuigan Personal Reserve Shirazを2本購入。$100とかなりお高かったのですが、ハンターバレーのトップシラーを試してみたく、ビンテージ違いを2本購入。
ワインダイアリーのテイスティングメモ
さあ、そうこうしているうちに時間が尽きてしまいました。そろそろ家族の元に戻らねば。とはいえ、オーストラリアのワイン紀行はこれで終わりではなく、まだちょっと続きます。
1泊滞在したポーコルビン地区を出立し、最後に家族と共に向かったのは、ブローク地区にある「マーガン」です。30km弱の道のりを車でのんびりドライブ。その間、殆ど畑や牧場しか見えないというのどかな雰囲気です。30分も走ると小さな町に行き着き、その町の外れにワイナリーがありました。
Margan Wines
1238 Milbrodale Rd, Broke NSW 2330
何故ここなのかというと、お目当はワインよりもむしろレストランなのです!(いや、決してワインが美味しく無いと言ってるわけではなく、あくまで料理がより一層素晴らしいと褒めているわけで・・・。)旬の食材を使った本格的な料理が評判で、なんと食材のおよそ9割が厨房の庭と果樹園で栽培された野菜と果物で賄われているそうです。そういえば、お隣のニュージーランドでもワイナリーの美味しいランチを頂きましたが、そこもワイナリーのカテゴリーを超えて、ニュージー全体でもトップクラスのレストランでした。
モダンで落ち着いた雰囲気、清潔で内装も素晴らしく、料理に対する期待が高まります。ワクワクしながら待っていたその時、またまた問題が発生。ウチの子供のイヤイヤ病が再発し、暴れ始めたのです。(泣)どうやら待っていたジュースが中々来なかったためらしいのですが、どんなになだめすかしてもダメで、とうとうレストランを(父によって)退去されられる事に。しかし屋外に連れ出しても泣き止まず、父母交代でほとほと手を焼きました。レストランの方は、そんな子にもやさしく接して下さったのですが、親はとても恥ずかしい思いをしました。もう少し分別を付けてくれればと思ったのですが、親の都合であっちこっち引き摺り回される子供も大変でしょうし、まあこれは時間が解決してくれるのを待つしかありませんね。
ワインマリアージュのランチメモ1
ワインマリアージュのランチメモ2
途中から機嫌を直した子供と一緒に素晴らしいランチを頂きましたが、正直味わって食べる余裕はありませんでした。とほほ。
当たり前の話ですが、ここはワイナリーですので、もちろんワインもあります!ランチにワインが飲めなかったので、1本割引価格で購入しました。2018年の出来立てホヤホヤ、WHITE LABEL BC4 SHIRAZです。早飲み用の軽いワインと書いてありましたが、いえいえ中々しっかりしており、お値段を考えると優秀なワインでした。
ワインダイアリーのテイスティングメモ
これにてオーストラリアのワイン事情はおしまいです。総括、というのもなんですが、ハンターバレーのワイナリーにはとても好印象を持ちました。他国の有名なワイン地区では、あまりに観光客ずれしていてぞんざいな扱いを受ける事もあるのですが、ここはちょっと田舎でフレンドリー。そして美味しい食べ物もあり、ワインも物価の高いオーストラリアにしてはリーズナブル。ワイン自体のレベルは、正直もの凄く高いとは言えませんが、トータルで考えるととてもオススメです。次にこの国に来る機会があれば、オーストラリアのナパバレーと言われるバロッサバレーにもぜひ行ってみたいです。
それでは。See you!
[winebuff]