このホテルは小高い丘の上に立っており、部屋の窓からは甲府盆地の街並みが一望できます。夜には、新日本三大夜景に選ばれた美しい夜景が、そして、朝には(幸運にも?)幻想的な雲海も堪能出来ました。標高560mに位置していることもあり、山の変わりやすい天気の様に、短い滞在中も目まぐるしく天候が変化していきました。
今日は、曇天ですが雨も上がり、何とか屋外活動も可能なようです。winebuffのみ2度目の来訪ですが、駆け足で通り過ぎたため、ほとんど初見と言ってもいいくらい。まずは、フルーツパークの地図をよく見て園内の把握に努めます。ここには特産ショップやカフェ、レストラン、BBQ場、果樹農園、芝生広場、屋内・屋外遊具等があり、様々なフルーツに因んだ(一部因んでいない)アクティビティやイベントも開催されています。斜面に広がる公園には、ロードトレインも走っており、温泉だ、サーキットだと家族連れで一日中遊べる近隣では屈指のテーマパークです。
園内には、パークのランドマークとも言える半円球のガラスドームが三つあり、これは売店やワークショップ教室、レストラン等が入る「くだもの工房」です。この三階には、夜景を眺めながら食事が楽しめる展望レストラン「ガイア」があり、この日の夜にwinebuff一行も訪れました。一階には、例のワインを購入したショップがあり、いつも多くのお客さんで賑わっていました。
貝のような形をしたこちらは、「わんぱくドーム」。ドーム中には人工芝が敷き詰められており、大型のネット遊具とすべり台が常設されています。屋外にも色々と遊具はありますが、ドーム内では雨が降っても大丈夫なので、天候が優れない本日は子供達で大盛況!winebuff娘ももっぱらここのネット遊具で長時間遊んでいました。
・・・おや、これはなんでしょう?わんぱくドームの中央に何やら地下に降りる螺旋階段があります。実は、わんぱくドームの地下には「くだもの館」という展示室があります。山梨の代表的な名産品である、葡萄や桃等の果物の歴史を多面的に説明してくれる展示空間です。 フルーツクイズやフルーツ占い、フルーツピアノなど、楽しみながら学べる施設も充実していました。そしてここでは、ワインの歴史に付いても学ぶ事が出来ます。
流石に、山梨ではアンフォラ(昔、ワインの運搬や貯蔵に使用された素焼きの瓶)は使われなかったと思いますが、数千年以上の歴史を持つワイン作りの変遷を知る事ができ、とても興味深かったです。右の写真は、古い葡萄の絞り機ですが、とても大きく存在感がありました。これは既に引退したものですが、未だにこの種の絞り機を使っているワイナリーもあるとか。すごいですねえ・・・。
さて、ワインの歴史を学んだ後は、三つのガラスドームの下手にあるワインぶどう園にやってきました。ここは、そんなにすごい施設というわけではなく、基本放置系の普通のぶどう畑なのですが、10種類以上ものワイン用葡萄が栽培されています。winebuffが訪れた時には既にぶどうは収穫された後だったのですが、白いボルドー液(農薬の一種)の痕跡が葉っぱにあり、きちんと栽培されているんだという印象を持ちました。しかし、ここで収穫した葡萄はどうなったのでしょう。売店でも販売しているようにも見えませんでしたが。謎です。
今回、山梨に来訪して、色々な場所に行きましたが、唯一ワイナリーには足を運んでいませんでした。新型コロナウィルスで一般客の受入れ制限をしているところも多く、また旅程的に厳しいということもあったのですが、流石に全く行かないわけにもいかないだろうと思い悩んでおりました。そんな時、昨晩飲んだワインが美味しかったのを思い出し、調べてみると近隣にあるじゃないですか!
フルーツ公園から10km弱、車で10数分。やってきたのが、ここ「マルスワイン」です。鹿児島が本社の本坊酒造が、1960年に洋酒生産の拠点として「マルス山梨ワイナリー」を設立。外見は、ワイナリーらしいシャトーを模した建物ですが、老朽化も進んでおり、色々な意味で歴史を感じます。
入場無料で、毎年9万人もの来訪者があるとのことですが、残念ながら、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため工場見学・ゲストルームは現在休止となっていました。通常であれば、葡萄やワインの歴史が学べる壁画を備えた地下樽貯蔵庫やワインの香り漂う低温貯蔵庫、ワインの瓶詰ライン等が見れたのですが・・・。
瓶詰ラインは、窓の外から覗くことが出来ました。ラインは停止しており、曇天も相まって全体的にもの寂しい雰囲気です。
とはいえ、ショップは、普通に営業していました。小綺麗な店内には、レアものを含むマルスワインが一同に会しており、ワインショップ大好きwinebuff的には、とてもテンションが上がります。屋外のもの寂しさとはうって変わって、店内は活気があり、入店した際には、団体さんががやがやワインの試飲を楽しんでいました。winwbuffはいつも通りドライバーなので試飲を勧められましたが、泣く泣く断念・・・。
ここの試飲は、ちょっと変わっていて、壁に設置された蛇口!から、ワインを直接注ぐ形式です。このような壁に埋め込んだ?ように見える樽がいくつも並んでおり、お客さんは自由に試飲を繰り返していました。昨今の事情で現在休止中ですが、予約制の地下ゲストルームもあり、ワイナリースタッフによる説明を受けながら、コンクール受賞ワインなどを有料で試飲できるそうです。
前日は、マルスワインのマスカット・ベーリーAを飲んだのですが、今日は、さらにグレードアップし、プレステージのカベルネ&メルローを購入!購入した際、ショップスタッフから色々お土産もいただきました。
ワインダイアリーのテイスティングメモ
写真は、おまけの、やまなしフルーツ温泉ぷくぷくから見た夜景です。余談ですが、最近のiPhoneの写真機能は素晴らしいですね。素人が適当に撮っても、手ブレも無く綺麗に写してくれます。
この旅は、ワインというよりフルーツがメインテーマだったのですが、もちろんワインもぶどうですからフルーツに大いに関係があります。そして、ここ山梨笛吹フルーツ公園は、基本ファミリー向けの施設ですが、大人の楽しみとしてワインは相応の存在感を持っていました。ショップでは沢山の山梨ワインが揃っており、試飲も出来ます。公園内の富士屋ホテルでももちろんワインが充実しており、様々なマリアージュが提案されています。近隣には、いくつものワイナリーがあり、少し足を伸ばせばほぼ全ての山梨ワイナリーに訪問可能です。
ワイン好きの方であれば、フルーツパークの行楽で家族を楽しませつつ、自分もワインを堪能する、といった使い方も可能です。またいつか、コロナ騒動が収まった後に再訪しても良いかなと思ったwinebuffでした。
[winebuff]
お久しぶりです、winebuffです。
前回は、7月に山梨のワインリゾートを訪れましたが、今回も何故か山梨でお泊まり。と言ってもリゾートを再訪したわけではなく、同じ山梨といっても違う地域です。ワインブログですからもちろんワインに関連する場所に行きましたが、山梨といえどもワイナリー以外に行けるとこってそんなにあった?、と思いませんでしたか。以前、勝沼のぶどう郷に宿泊した事がありましたが、日本の六次産業はまだまだ発展途上、宿泊施設も潤沢にはありません。では、一体どこに?前置きが長くなりましたが、今回訪れたのは、山梨県笛吹川フルーツ公園(通称、フルーツパーク)です。ぶどうもフルーツの一種ですが、ワインラバーがフルーツパークで楽しめるや否や、が今回のお題です
奇しくも、7月と同じ時刻の同じ列車、あさま13号に乗って山梨の甲府駅にやってきました。(小渕沢のひとつ手前の駅です。)昼前に到着したwinebuff一行は、まず腹ごしらえ。山梨名物といえば、そう「ほうとう」ですね。
駅に近い「小作甲府駅前店」(某評価サイトでは高得点!)で茸ほうとうと豚肉ほうとうを楽しみました。でかいきしめんのようなうどんに様々な肉と野菜が味噌仕立てのスープに浮いています。ボリュームもたっぷりで栄養満点です。
お腹いっぱいになった一行は、次の目的、ぶどう狩りの為に少し離れた「浅間園」に。この辺では、この手の観光果樹園が山ほどあり、葡萄以外にもさくらんぼやもも、梨等の果物が思う存分取れます。とはいえ、季節的には、ももやさくらんぼは既に終わっており、辛うじて数種類の葡萄が残っている状態でした。
まず受付で申し込みをして、45分一本勝負!受付のおばちゃんが時間を大幅に間違えるというアクシデントを乗り越え、裏の畑に(自分達で)移動します。
その日はなんとか天気はもったのですが、このように雨でも大丈夫なように屋根のあるところもあります。ここでは、葡萄と一緒に食事もできるようです。
我々はさらに移動し、移動し、ずいぶん離れたぶどう畑に到着。隣の畑で作業をされていたおじさまに事前のガイダンスを受け、「それでは私は隣の畑にいますんで、勝手にやってください」とのお言葉でぶどう狩り開始です。
葡萄をとるハサミや皿、食べた後のゴミを捨てるゴミ箱も完備。基本タネ有り葡萄だったのですが、畑の隅に少しタネ無し葡萄も。しかし、タネ有り葡萄の方が美味しく、もっぱらそちらをいただきました。
残すのはご法度なので、少しずつと思っていたのですが、ちょっと見ない間に娘が大量にぶどうを採取し、最後は、かなり無理をしてぶどうを口に突っ込む事態に・・・、おいおい。そんなこんなで、「もうしばらく、生食の葡萄はいいかな」というくらい葡萄を堪能し、葡萄園を後にした一行は、次の目的地、浅間神社に。
ここは、pinomayuの知人(の親戚?)が宮司を務める神社という事で、winebuffも一度お参りしたことがあります。今回は、初めて娘を連れて御礼参りしました。お参りをしたり、おみくじを水に浸す水おみくじをやったりした後、何かお土産でも買おうかと思い、社務所に寄ってみて、見つけました!
「葡萄酒守」これは、ワインの里 勝沼らしい一品です。それも赤と白があります。これは買うしかないでしょう。珍しいお守りをゲットし、意気揚々とホテルへ。(本当は、その前に信玄餅の工場に寄ったりしましたが、ワインに関係ないのでここでは割愛します。)
今回、宿泊したのは、フルーツパーク内にある富士屋ホテル。小さいながらも老舗のホテルで、割とクラシカルな作りです。昔流行った西洋風のホテルといったところでしょうか。内装も重厚な雰囲気で、落ち着いた紳士淑女が泊まるような感じ・・・。なのですが、実態は、フルーツパーク内という事もあり、家族連れが多く賑やかでフレンドリーな雰囲気も混在。ちょっとコンセプトが不明瞭な感も・・・。
夕刻にホテルに到着した一行は、しばしお部屋で休憩。しかし、winebuffは、今晩飲むワインをまだ仕入れていなかったため、閉店時間が迫るパーク内のショップ目指して出発。パーク内を突っ切り、急に出てきた雨と霧に妨害されながらも、閉店20分前に何とか到着。
ここは、「太陽と山のお土産市場 さんさんマルシェ」です。山梨県産の旬のフルーツや、名産品・特産品などのお土産以外に、なんと130種類もの山梨ワインを取り揃えており、看板にある様にグラスワインの提供も行っています。とても残念ですが、もう時間も無いため試飲は、泣く泣くパス。本日の晩酌ワイン探求に全力を尽くします。
店内は、小洒落た内装で、都会のインテリアショップの様な佇まいです。フルーツやワイン以外にもそれらに因んだ食品やお菓子、食器、その他グッズが所狭しと並んでいます。とはいえ、じっくりと眺めている暇も無いため、winebuffは、一目散にワイン売り場にGo!
winebuffでも知らないレアものも含め、沢山の山梨ワインが並んでいます。右の棚が赤で左の棚が白です。これほど多くの山梨ワインが陳列されているのを見るのは、ワインの郷以来久しぶりで胸が高鳴ります!本来なら1時間位は、じっくり吟味したいところですが、今日は手早く選ばなければなりません。
店の奥にはワインバーがあり、ワインの試飲がここで出来ます。一升瓶ワインを湯のみで飲むんですか・・・、いいですねえ。美味しそうなアイス(フルーツバー)なんかもありますねえ・・・。いやいや、時間が無いんだってば。早くワインを選ばねば。もう閉店の時間が迫っています。
とまあ、文章では、バタバタと慌ただしさを強調していますが、実際には大体あたりは付けていたのでそれほど迷いませんでした。飲むなら赤。それも日本ワインなら当たり外れの少ないベーリーA。価格的には2千円を越えればまず大丈夫でしょう。地区名の付いたものならなお良し。それらの条件を鑑み、選んだのがこれ、マルスワインの「穂坂マスカット・ベーリーA樽熟成」です。
ワインダイアリーのテイスティングメモ
ワインは、食事に合わせてではなく、食事の後に別途、部屋でゆっくり飲みました。(なにぶん、小さい子供がいるとゆっくり外食は難しく・・・。)さて、今晩の夕食はというと、・・・またほうとうかよ!本日は、ほうとう三昧な1日でしたが、こちら「歩成(ふなり)フルーツライン店}の方がランチのほうとうより美味しかったです。ちなみにお昼のお店も夜のお店も、壁には「樽ワインあります」とか「オリジナルワインあります」とか色々貼ってありました。普通は、日本酒とか焼酎なんでしょうが、さすが山梨、それ以外にもXXのワイン漬けとかワイン一色でした。
ワインリゾートのお部屋でもそうでしたが、このフルーツパーク富士屋ホテルでもちゃんとグラスとワインオープナーは完備されていました。さすがですね。【明日に続く】
[winebuff]
翌日、昼過ぎに再びWine houseにやってきたwinebuff。このワインショップの特色はBYOのVINO BOXだけではありません。ここには、24種類もの日本ワインを気軽にテイスティングできるワインサーバーがあり、そこで気に入ったワインをボトルだけでなく、スモールポーションの瓶に詰めて購入出来るというサービスもあるのです。
最初に受付に行って、この様なプリペイドカードと24種類のワインの説明が書かれたブックレットを貰います。
使い方は簡単で、壁面に設置されたワインサーバーの上部にある差込口にカードを差し込んで、お好みのワインのボタンを押してサーブするだけです。ワインの量は5ml〜150mlと各種選択可能です。以前行った、長崎のハウステンボスのワインショップでも同様の機器があったのですが、残念ながらワインが少々劣化していた印象が残っています。さて今回はどうでしょうか?前回同様、少量テイスティングの為、winediaryではなく、このブログに感想を書いていきます。
【シャトー・メルシャン 城の平 オルトゥス】10ml ¥520
「オルトゥス」とはラテン語の「起源」を意味する言葉で、「城の平」がメルシャンの垣根栽培の源流であることに由来しています。 ボディは軽めで和製カベルネの青物系の香りが印象的。酸味が少々勝ち過ぎて気になるのと、これでボトル2万円は流石に・・・。
【シャトー・メルシャン 城の平】25ml ¥620
カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、カベルネ・フランのボルドーブレンド。前述のオルトゥスより果実味があり、こなれてますが、こちらもやや酸味、渋みが気になります。そして青物系の香りが全開。ただ、どのワインも総じてコンディションは良いようです。
【グレイス あけの】25ml ¥500
メルロ、カベルネソーヴィニヨン、カベルネフラン、プティヴェルドのブレンド。元々、それぞれ別ワインとしてリリースしていたのを2017年に統合。果実味はあるが、酸味、渋みがキツめで、コスパ的にも正直厳しいなと思いました。味わいもやや平板であまり印象に残らない感じでした。
【ドメーヌ茅ヶ岳 アダージョ上ノ山】25ml ¥300
ベーリーA特有のあまいキャンディの様な香りが全開。ボトル¥4,070とこの品種ではかなり高価な部類ですが、味わいは素晴らしい。果実味も十分あり、酸味渋み控えめで飲みやすい。エレガントさは欠けるが、無理せず素材の良さを上手く引き出していると思います。今回試飲したワインで1、2を争うほどの出来!
【ルバイヤート 万力ルージュ】25ml ¥290
さすがのルバイヤート。欧州系品種をうまく纏めてのワイン作りは特筆すべきものがあります。勝沼でもトップクラスのワイナリーだけの事がありますね。今回試飲したワインで欧州系品種ならこれが1番だと思いました。
【楠ワイナリー キュベマサコ】25ml ¥390
メルロー由来の草の香りと甘い香りが入り混じる。果実味はまずまずですが、やや硬さを感じる、骨ばった印象のワイン。酸もややキツめでした。
【シャルマンワイン カベルネ・フラン 尾白】25ml ¥350
ミディアムボディですが、割とタンニンがあり、やや気難しさを感じるワイン。酸味や渋味もちょっと気になる感じで雑味も少々。価格的にもちょっと、という感じでした。
【駒園ヴィンヤード TAO シラー】25ml ¥290
あまりシラーっぽくないソーダの香りが印象的。やや生臭さを感じる点が少し残念。フレッシュな酸が特徴のエレガント系の味わい。いや、これ本当にシラー?
【シャトー・メルシャン 北信左岸シャルドネ リヴァリス】25ml ¥520
ビオ臭全開。シャルドネだけど柑橘系の爽やかワインではなく、味わって飲む系のワイン。大手らしくこなれた作りですが、お値段を考えるとコスパ的には疑問符が・・・。
【くらかけブラン ピノ・ノワール】25ml ¥300
珍しい、黒ぶどうのピノを使った白ワイン。コクと厚みのある味わいで優しくふっくらしています。個人的には、こんな白ワインはありだと思います。
【シクロヴィンヤード パシュート ソーヴィニヨン・ブラン】25ml ¥290
元競輪選手の立ち上げたワイナリーで、「シクロ」や「パシュート」等の命名にその拘りを感じます。味わいは、爽やか系ですが、味わい深くもあり、守備範囲の広い個性的ワインという印象でした。ちなみに、ボトルのエチケットもとても個性的なものです。
【ソラリス 信濃リースリング 辛口】25ml ¥320
信濃リースリング種は、「シャルドネを母、リースリングを父」としてマンズワインが交配した品種だそうで、リースリング種特有のコクがあって味わい深い味作りでした。
今回試飲した12種類は、小規模から大手まで色々だったのですが、やはり大手の方がこなれた作りで、価格はともかく安心感のあるものが多かった印象です。小規模は個性的でこだわりはとても良く感じられますが、それがまだ空回りしている感もあり、これからのリリースに期待という感想でした。
さて、今晩の晩酌用に150ml入りのボトルにいくつか詰めていきましょう。winebuffの評価的には、「アダージョ上ノ山」と「万力ルージュ」は即決。後もう一つはかなり悩んだのですが、結局シャトー・メルシャンの「城の平」をチョイスしました。
今日は、定員さんに特に「VINO BAG」ではなく「VINO BOX」にして下さいと念押しして詰めて貰いました。確かに持ってみると重いですし、角のある木製なのでぶつけないように注意も必要。そもそも取手も木製なので遊びがなく持ちにくいと、アイディアは良かったのでしょうか実用的には少々疑問符がつくところも。両方使ってみたwinebuff的には、VINO BAGの方に軍配を上げたいなと思いました。余談ですが、この木箱、子供的には格好のおもちゃになったようで、ワインをこぼされないかとヒヤヒヤでした。
Wine houseでは、通常のワイン販売も行っており、この様に他では中々手に入らないワインも鎮座していました。winebuffもお土産用にと、アルガブランカのイセハラを一本購入。結構いいお値段でした・・・。
二日目の晩は、ホテル内にあるカジュアルなレストラン「ワイワイグリル」にてディナービュッフェを楽しみました。ワインは、VINO BOXで購入済みだったので、レストランではグラスで一杯づつ軽く頂きました。wine houseでもそうですが、ここでも置いてあるのは日本ワインのみ。それも種類はさほど多くありません。ですのであまり迷う事なく、「キザン セレクション メルロー」と「シャトー・ジュン カベルネ・ソーヴィニヨン」を選びました。
食事は、ビュッフェ形式の前菜&デザート+メインをメニューから選択する、という様式でしたが、入場の際に手の消毒をし、ビニールカーテンで仕切られた席に座り、料理を取りに行く際はマスクと手袋着用、人との接触は極力避けるようスタッフが交通整理、という厳格なコロナ対策を施したものでした。それでも不便を感じることもなく、食事は美味しく、とても満足がいくものでした。
おまけ:帰りの電車の中で食べた駅弁です。ここでもワインか!ただ、ご飯は美味しかったのですが、香りとか味とかワインを直接感じさせるものはありませんでした。(当たり前?)
今回、色々と厳しい環境下で国内旅行(一応、関東圏)を敢行しましたが、結果的には行って良かったなと思いました。もちろん、感染防止に最大限気を使いながらの旅行ですから今までとは違う難しさもありましたし、移動に対する批判も多々あるかと思います。しかし、少なくとも現状は、昔の状態に戻る事は不可能に近いので、生命と生活のバランスを考慮しながら試行錯誤していかないといけないのかなと諦観しています。ですので、これからもその時々の状況を鑑みて、出来るだけ活動を続けていきたいと思っています。
[winebuff]
お久しぶりです、winebuffです。
世の中、色々と大変な時期ですが、みなさん如何お過ごしですか?winebuff達は幸いみな無事で、新しい生活様式に馴染むべく日々頑張っています。この春は、自粛モードでStay home生活を続けていたのですが、緊急事態宣言が解除された後、初夏に(おそるおそる)八ヶ岳に行って参りました。
新宿から特急あずさ号に乗って二時間弱。着いた所は山梨県の小渕沢駅。ここに日本ではまだ珍しいワインリゾートなるものがあるとの事。海外では、あちこちに同種のリゾートがあるのですが、ここ日本ではまだまだメジャーな存在ではなく、殆ど聞いた事がありませんでした。
今回は、レンタカーを調達せず、全て電車とバスで移動しました。普段のワイナリー巡りは、ぶどう畑が人里離れた山中にある事も多く、自由に動かせる車が無いとかなり不便なのですが、ここは、滞在型のワイナリーリゾートで、送迎を含めたサービスも充実しており、電車&バスというお手軽かつリーズナブルなオプションをチョイス。
送迎バスにホテル名が書いてあるのでもう分かりましたね(笑)。そうです、winebuff一行が訪れたのは「リゾナーレ八ヶ岳」です。ご存知の通り、経営破綻したマイカルが所有していた会員制ホテル「リゾナーレ小淵沢」を星野リゾートが買取り、一般客向けに改装したリゾートホテルです。バブル期に某有名イタリア人デザイナーがデザインしただけあって、やや老朽化が目立つものの他にない個性的な佇まいです。遠くに見えるのが、そのデザイナーの名を冠した15mの「ベリーニタワー」です。
さて、winebuffは、15時のチェックインを待たずして、ワインリゾートの真髄に触れるべく?、早速「アクティビティセンター」にやって参りました。ここでは、八ヶ岳の豊かな自然を満喫する様々なアクティビティが用意されているのですが、迷わず「葡萄畑アペロ」を選択。アペロとは、フランス語の「アペリティフ(食前酒)」の口語的表現で、食事の前にお酒を楽しむことを意味するそうです。夕食前にぶどう畑で食前酒のワインを頂くという何とも優雅なツアー、参加しない手はありません。子供NGのアクティビティなのでwinebuff単身で乗り込んで行きます!
ホテル近隣にある「小牧ヴィンヤード」にて開催されるとの事で、玄関で送迎バスを待っていると、何やら係員の方が緊張した面持ちで右往左往。よく分かりませんが手違いがあったようで、同ツアーに参加される他の方々がタクシーで移動していった後に、winebuffが何故かポツンと一人取り残されました。やや不安に感じていたところ、小型のジープがやってきて「winebuff様ですね」とピックアップ。
話をすると、この方、何と小牧ヴィンヤードのオーナー、小牧康伸さんでした。開催直前に急遽他の方の申し込みがあって、手配に手間取ったとのこと。車内では、オーナーから色々と貴重なお話をお伺いしました。車で5分程度移動すると直ぐに畑に到着。先着されていた方々と合流して早速ツアーの開始です。
表が住居兼カフェの建物の様で、裏手に畑が広がっています。八ヶ岳の南麓、甲斐駒ヶ岳を間近に望む標高820mの高地に約1haの畑があります。2005年から少しづつ植樹をし、ご夫婦二人で年間3,300本のワインを収穫出来るまでに育ててこられました。自然農法に拘り、補糖、補酸は一切無しで、農薬はボルドー液のみ。主力は、赤で品種は、メルロー、バルベーラ(珍しい!)、カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、そしてソーヴィニヨン・ブラン。
建物の裏手には、畑の他にこのような大型テントもありました。これは、「ヴィンヤード グランピング」だそうで、いわゆるアグリツーリズモの一種。1日1組限定で、葡萄畑や自然に親しみながらゆっくりと休暇を過ごす宿泊付のアクティビティだそうです。昼は、栽培体験やワインセミナー、ヴィンヤード・ヨガ等を楽しみ、夜は星空を眺めながら焚き火を囲みワインを楽しむ。日本でもこういったサービスが体験出来る様になったんだなとwinebuffも感慨一入です。
畑に入る前に、この様なシューズカバーを頂きました。靴が汚れないようにとの配慮ですが、そういえば、winebuff、今まで国内外の多くのワイナリーを巡ってきましたが、シューズカバーまで用意して頂いたのは、今回が初めてです。ちょっと感激。
オーナー自ら、小牧ヴィンヤードの説明をして頂きました。写真を見て少し違和感を感じる人もいるかもしれません。家族経営のワイナリーでは、オーナーと言えども作業着等のラフな格好が定番です。畑で働くのですからスーツ姿の人は、ほどんどいません。しかし、この格好と言えば・・・。
そう、ソムリエですよね。実は、オーナーの小牧さんは、元は30年の経験を持つシニアソムリエで、かの有名な帝国ホテルにもお勤めだったとの事。2003年に地元山梨にUターンして、念願のワイン作りを始められたそうです。ツアー中のホスピタリティも素晴らしく、さすがソムリエと感心しました。
7月なので、葡萄はまだまだ青く硬い粒の状態です。葉っぱが白くなっているのは、ボルドー液を散布した影響です。この旅行は雨が多くて鬱陶しい天気だったのですが、このツアー中に突然晴れ渡り、とても強い日差しに見舞われました。オーナー曰く、この地は、雨が比較的少なく、寒暖差もあってぶどう育成には好都合の土地だとの事。
ワイン用葡萄の他にも、生食用ぶどうやこの写真のようなキウイも栽培しているとのことでした。やはりワインだけでは、採算的に厳しいらしく、高級果物は、小規模農家には欠かせない収入源になっているようです。余談ですが、生食用のぶどうは一粒を大きくするために、かなり一房当たりの粒を制限する(落とす)みたいで、まだ青い未成熟の葡萄を見せて頂くと、殆どスカスカの状態でした。
さあ、畑を一回りし、一通り説明が終わると、お待ちかねのワインの試飲タイムです。庭に設置したテントで(ソーシャルディスタンスを守って)ワインを頂きます。ソーヴィニヨン・ブランの白ワインは屋外で、ボルドーブレンドの赤ワインは、屋内で頂きます。
流石、シニアソムリエ、サーブも完璧。ワインの説明をしながら手際よく注いでいきます。この「Prologue ソーヴィニヨン・ブラン」は、品種由来の性格が良く出ており、自然派ワインという事もあって、優しくふっくらとした味わいでした。決してコクが豊かとかキレがあってゴクゴク飲めるというワインではありませんが、落ち着いて長く飲める良いワインでした。
さて、白ワインを楽しんだ後は、屋内に移動し、小牧ヴィンヤードのコミュニケーションスポットでもある「ワインカフェ・メルル」で赤ワインを頂きます。
ここでもソーシャルディスタンスを守ってテーブルが配置されており、winebuffは一番の上席、窓際の畑が一望出来るテラス席に案内して頂きました。
この赤ワインもPrologueと名付けられたメルロー&カベルネ・フランのブレンドです。説明が遅れましたが、ここはあくまで「ヴィンヤード」であり「ワイナリー」ではありません。要は醸造設備を自分で持たず、他社に委託醸造しているという意味です。白はルミエール、赤はくらむぼんワイナリーに委託しているとお聞きしました。屋内では美味しいチーズと一緒にテイスティング。赤ワインも全体的に優しく落ち着いたミディアムボディで、醸造会社というより作り手の性格がワイン作りに反映されている事が良く分かります。
小牧さん、どうもありがとうございました。とても楽しいひと時を過ごす事ができました。もう皆は、チェックインを済ませている頃でしょう。winebuffは、初リリースのバルベーラの赤を一本購入した後、再度オーナーのジープでホテルへと帰還いたしました。
さて、夕食時になりました。食前酒をきこしめして良い気分になったwinebuffを先頭に一行は、ピーマン通りにあるイタリアンレストラン「VINOTECA」にやって来ました。今晩は、ここで日本ワインを頂きながらカジュアルなイタリア料理を頂こうと目論んでいたのですが、久々に出たwinebuff娘の「もう眠い」アタックであえなくテイクアウトにチェンジ。
しかし、転んでもただは起きない?winebuff、ようしそれならと「YATSUGATAKE Wine house」へ足を運びました。ここに、ボトルに詰めたワインとワインと合うスナックを入れて部屋へ持ち帰れる「VINO BOX」というサービスがあるのを事前にチェックしていたのです。宿泊者限定のドメーヌ ミエ・イケノのピノ・ノワールと燻製したナッツ&ぶどうチョコを購入し、早速「VINO BOX」にして下さいとリクエスト。
ワインダイアリーのテイスティングメモ
あれ、写真で見たのとちょっと違うなと思ったら、これは新サービス「VINO BAG」でした。店員さんにお聞きすると、VINO BOXは木製なのでちょっと重いとの事。それで革製のBAGを導入されたと、由来を説明頂きました。
テイクアウトにすると容器も使い捨てになり、あまり写真映えが良くありませんが、お料理は総じて美味しかったです。特に野菜は、土地のものでしょうか、東京で食べるのとはレベルが違う、素材の良さが生かされた新鮮かつ味わい深いものでした。
流石ワインリゾート、ワイングラスとオープナー完備です。しかし、部屋の内装もボルドーカラーという説明だったのですが、winebuff達の部屋はいたって普通の内装でした・・・。その2に続く。
[winebuff]