富山市にあるホーライサンワイナリーを後にして、winebuff一行は、車で一路氷見市にある「SAYS FARM(セイズファーム)」にやって来ました。と軽く言ってますが、道中、丘を登る道は、久々に緊張感のあるものでした。国内外のワイナリーに訪問する際は、大概レンタカーを運転して行くのですが、基本農場なのでしばしば悪路に遭遇します。このワイナリーも、丘に登る道が舗装も街灯もガードレールも何も無い山道で、ほぼ1車線。対向車が来たらどうするか、行き止まりだったらどうするか、と緊張感を持って運転。これは、トスカーナのワイナリーに行った時以来でした。
丘の上からは、富山の街や海が一望でき、爽快です。
しかも、最初、建物の入り口がわからず、裏手に回ってウロウロ。一度、道を降りてやっとひっそりと佇んでいる看板を発見。間違いないようです!
セイズファーム
〒935-0061 富山県氷見市余川字北山238
看板の近くに駐車場があり、その裏手に、木々に隠れたワイナリーの建物があります。氷見の食材にあうワインを自社栽培の葡萄で作りたい、という地元の老舗魚問屋「釣屋」を営む現オーナーの弟さんによって、薬草園だった9haの耕作放棄地を耕し、2008年に設立。2011年に醸造所を作ったという、新進のワイナリーです。
標高が高く、南向きの斜面に位置する畑は、葡萄作りに適しており、富山湾から吹き上げる潮風が害虫を防ぎ、農薬の量も少なくできるメリットもあるとか。訪問した日もかなりの日差しを浴び、葡萄がスクスクと育っていました。
木々に囲まれた木の階段を上がると、レストランとショップの入り口が見えてきます。自然に溶け込むようなジェントルでナチュラルな雰囲気のワイナリーですが、アットホームなホーライサンワイナリーと違い、結構スノッブというかオーナーの拘りも強く感じられます。
エントランスの右手にあるショップは、あまり広くは無く、ワインやその他グッズも少なめですが、小綺麗に陳列されており、山の中とは思えない洗練された感じです。
ワイン以外にもシードルやジャムなど、定番アイテムも揃っています。ちょうど在庫が切れかかっていたので、りんごジャムを購入したのですが、普通サイズで1000円!と強気のお値段。しかし、コスパは兎も角、味は美味しかったです。(子供がほとんど一人で食べてしまいましたが。)
ここでは、ジャム以外にシードルと赤ワインを1本購入。ワインは、メルロー&カベルネをチョイス。セイズファームのフラッグシップであるシャルドネも考えたのですが、値段がこれも強気で断念。後日、飲ませて頂きましたが、日本の葡萄の特徴を活かしたこなれた味わいで、高いクオリティを保っている、日本でもトップクラスのワイナリーだと思いました。
ワインダイアリーのテイスティングメモ
エントランスの左手には、レストランがありました。覗いた時には、営業しておらず人っ子一人いませんでしたが、ショップ同様、素敵な雰囲気の店内でした。こんなところで優雅にランチを頂いてみたい・・・。
ギャラリーには、地元作家の方々の作品が展示されており、亡くなった現オーナーの弟さんの遺影も飾られていました。
セイズファームにもワイナリー犬がいるようですが、今回は残念ながらお会いできず。その代わりというか、ワイナリーの敷地には、牛やヤギ、鶏などの家畜も育てられており、コケコケ、メーメーととても元気な鳴き声の子達と触れ合いました。
今回は、行けませんでしたが、能登半島の方にも色々なワイナリーが点在しているので、またいつか時間を見つけて訪問し、北陸ワイナリー紀行第二弾としてお届けしたいと思います。ではでは。
[winebuff]
お久しぶりのwinebuffです。
今回は、初訪問となった北陸のワイナリーのご紹介をします。と言っても、行ったのは二軒のみ。まあ、総勢でも七軒(2019年現在)なので、それほど手を抜いたわけではありませんが。
北陸は、あまり気温が上がらず、雨量も多い、お世辞にもワイン作りに適した気候では無いと思っていたのですが、そんな土地でも頑張ってワイン作りに励んでいらっしゃるワイナリーを発見することが出来、とても有意義な旅でした。
まずwinebuff一行は、飛行機で小松に飛び、そこから根城の金沢へとバスで移動しました。最近、金沢もインバウンドを意識してか、色々と新しい試みがなされています。ホテルも小洒落たデザイナーズホテルが立ち始めており、今回はそのうちの一つ、Square Hotelに連泊しました。
関係は無いようですが、以前コペンハーゲンで同名のホテルに泊まったことがあり、同じ様なクールなデザインだったので既視感を覚えました。写真が少なくて済みません。部屋の写真しか撮ってませんでした。
1日目は、近くの近江町市場にあるお寿司やさんで夕食を取り、ホテルの部屋に帰ってきてからデパートのワイン売り場で購入したワインを開けました。金沢ワイナリー・・・、うーん、聞いた事がない。
事前に付近のワイナリーは、調べていたのですが、このワイナリーは初耳です。どうやら、昨年設立されたワイナリーらしく、今年が初ビンテージとのこと。フレンチレストランを経営する会社が、レストランの1階に醸造所を作り、加賀産の葡萄を醸造してリリース。まさに、北陸ワイナリー紀行に相応しいワインです。アルコール度数10度と軽めでフレッシュ。味わいは、…今後に期待、といったところでしょうか。
ワインダイアリーのテイスティングメモ
ホーライサンワイナリー
〒939-2637 富山県富山市婦中町みさご谷10
翌日、レンタカーを借りて、1時間ほどのドライブ。やってきたのは、「ホーライサンワイナリー (やまふじぶどう園)」です。1927年に葡萄の栽培を始め、1933年にワインの醸造を開始したという歴史あるワイナリーです。今も昔も家族経営にこだわり、忙しい時は一家総出で仕事に当たるという、筋金入りのファミリーワイナリーでもあります。
ワインのラインナップも豊富で、かつ個性的なラベルやネーミング。さぞかし、個性的な方々なんだろうと期待と(少々不安も)を抱えてセラードアをくぐりました。
くぐろうとしました。
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むむっ。
「だれだ、お前は?あやしいやつめ。ワンワン!」
セラードアに入る前に、かわいい?ワイナリー犬のお出迎えがありました。もちろん、吠えたり威嚇したりは全くなく、人懐こいワンチャンで、ひとしきり触れ合うと、ぷいとどこかに行ってしまいました。
気を取り直して、中に入ると、外見よりもスッキリとしたナチュラルモダンな雰囲気で、好感が持てます。これなら、ワイン一筋、強面の頑固オヤジは、出て来なそうで、一安心。写真は、撮っていないのですが、(これ、多いな)、奥から出て来られた、山藤さんに、さっそく色々とお話をお伺いしました。
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ここでは、詳細を書ききれないのですが、ワイナリーの歴史から、葡萄の栽培方法、今年の作柄、昨今のワイナリー起業ブームに対する警鐘からワインのマーケティングの難しさに至るまで、様々な話題をあっちに行ったりこっちに行ったり、30分以上も話込みました。とても話好きで気さくな方でした。ありがとうございました。
お土産用のワインを物色していたのですが、まだ表に出していない、出来立てホヤホヤ?のワインがあるとのことで、詳しく紹介してもらいました。色々あったのですが、そのなかで、100%メルローの「ジャン・メルロー」とカベフラとメルローブレンドの「よどおし」を購入。後日、まずジャン・メルローを頂きましたが、中々美味しかったです。
日本のメルロー、頑張ってるな!
ワインダイアリーのテイスティングメモ
今年も元気に葡萄が育っています!しかし、やはり雨の多い土地柄、葡萄に傘を付けるのは重要みたいですね。
広々としたワイナリーの敷地内では、フリマやコンサート、婚活パーティ!など色々なイベントも催されているようです。ワイナリーを訪問した日には、ちょうどこの写真にあるスペースで、キャンプナイトのイベントがあったそうです。楽しそうだなあ・・・。
歴史あるワイナリーですから、こういった古い看板もあります。とても味があって良いですね。さてさて、そうこうしているうちに11時30分を過ぎ、お腹も空いてきました。車中で昼寝をしていた子供も起きてきたので、ワイナリーでランチを頂くことにしました。
このレストランでは、四季折々の葡萄畑を眺めながら、自家製カレーやパンケーキ、パフェ等が頂けます。我々は、お昼という事もあり、ワンプレートランチを注文。
素朴だけど素材の良さが活きていて、肉も野菜も美味しく頂きました。あっという間に完食。ごちそうさまでした!ぶどうジュースも美味しかったです。
帰り際、今度は、白いにゃんこがお見送り。結構なお年のようで、動きもスロー。こちらも人懐こい性格で、スリスリしてくれるのは、嬉しいのですが、抜け毛が多くて、黒いズボンが真っ白に・・・。ひえー。
ホーライサンワイナリーについた際は、雨模様だったのですが、滞在している間に雨も上がり、晴れ間も見えてきました。次なるワイナリーに向かう途中には、かなりの日差しも戻ってきました。
その2に続く・・・。
[winebuff]