パリ、モンマルトルのぶどう収穫祭


パリの街中にぶどう畑があるのをご存知ですか?!
モンマルトルの丘のサクレクール寺院の北側、ラパンアジル Lapin Agile(有名なシャンソニエ)のはす向かい、サン・ヴァンサン通り(Rue Saint Vincent)とソール通り(Rue des Saules)に囲まれる区域にあります。

ラパンアジルの外観


ぶどう畑の名前はクロモンマルトル Clos Montmartre です。
パリ産ワイン、ルクロモンマルトル Le Clos Montmartre が年間1000本ほど生産されているそうです。


丘の斜面にあります。

普段は門が閉まっていてぶどう畑には入れません。
お祭りの時期だけ予約制で中を見学できるようです。

毎年10月の第2週目に『モンマルトル、ワイン収穫祭』(Fetes de vendages de Monmartre)が開催されていて、2017年は10月11日(水)~15日(日)にありました。

ちょうど、この時期にパリを訪れる機会がありましたので、行ってみました!
平日のお昼前に行ってみたのですが…
どうやら収穫祭のメインイベントである、中世の衣装を着た地元の方々のパレードは土曜日の午後の開催、100軒以上あった屋台の営業と花火の打ち上げは夕方以降の行われるようで、お祭り気分は味わえなかったのですが…
20数年ぶりにモンマルトルの観光を楽しんできました!


1889年に建てられたサクレクール寺院。
多くの観光客で賑わっていました。

パリの街を一望できるモンマルトルの丘はパリ市内の観光名所の位置関係を確認することができるので、パリ初心者の方にはお勧めです!
右下の白い三角屋根が屋台の一部です。

坂道や小道の多いモンマルトル界隈を30~40分で一周するミニトレイン。

路上パフォーマンスもあちらこちらで行われており、この演奏者達は “STAND BY ME” を演奏中で注目を浴びていました。

これ、石像ではなく、人です!!
眉ひとつ動かさないプロフェッショナルな仕事ぶりに感心して、小銭を置いてきました。

ノルヴァン通り(Rue Norvins)の壁抜け男。
こちらはさすがに石像です。。。

モンマルトル観光は丘の下、サクレクール寺院の南側のアンヴェール駅(Anvers)やピガール駅(Pigalle)、アベス駅(Abesses)から散策を始めるのが一般的なようですが、
今回はぶどう畑を目指して行ったので、丘の上、北側のラマルクコランクール駅(Lamarck Caulaincourt )から出発したところ、駅もすいていたので、お勧めいたします!!

[pinomayu]

Musee du Vin パリのワイン博物館


パリでワイン博物館(Musee du Vin)を訪れました!
16区パッシーの閑静な住宅街にあるワイン博物館。

地図上では地下鉄パッシー駅を降りて、レヌアール通り(Rue Raynouard)へ入り「最初の小道を左に曲がった」場所にあるようなのですが、その「左に曲がる小道」を完全に見落として、だいぶ先まで進み道に迷いました。。。
なにせ「左に曲がる小道」がこのような狭い急な階段道だったからです!

この階段道の名前は Rue des Eaux (水通り)。

この水通りは1650年頃に作られ、鉄分を含んだ湧き水が見つかりましたが、水源は1770年に消滅してしまったそうです。
その名残で Rue des Eaux という名前が残り、映画の撮影にも使われたことがあるそうです。

この Rue des Eaux を半分まで下った左手の崖の下の洞窟の中に今回訪れたワイン博物館(Musee du Vin)があります。

1493年、ルイ11世の招聘によりイタリアからやってきた修道士がこの地にパッシー・ミニミ修道院(Couvent des Minimes de Passy)を創設。
修道院の庭はセーヌ河沿いまで広がり、敷地内にはワイン用ぶどう畑や野菜畑があったそう。
現在のワイン博物館はこの修道院のワインセラーとして使われていた。
1789年、フランス革命の時に修道士達はパリから逃げ出し、放置された修道院は1811年に取り壊され、残ったワインセラーは、最終的に1984年にフランス王位執事教会(約300人のソムリエ、ワイン愛好家、レストラン業界の方々からなる)に買い取られ、ワイン博物館が創設された。

さて、前置きが長くなりましたが…
博物館の中に入ってみましょう。

受付で館内見学料€10を払うと、日本語のオーディオガイドを貸してくれました。
前置きの説明もオーディオガイドが説明してくれます。

受付の隣ではフランスワインやワイングッズを販売しています。

受付から左奥へずっと歩いていくと展示コーナーが始まります。

こちらは古いぶどう圧搾機。

シャンパンの製造方法やルミアージュを説明するコーナー。
ルミアージュとは動瓶とも言い、シャンパンの製造過程でさかさまに立てたボトルを揺らし、瓶の中に発生した澱を瓶の口に集める作業工程のこと。

いろいろな時代のワインオープナー。

何年前のワインだろうか?

中央は犬の形のワインピッチャー。

こちらのろう人形は左がナポレオン1世。
ブルゴーニュの<シャンベルタン>を好んだというナポレオン1世はロシア遠征にも欠かさず、ワインを持っていったという。

このような展示を見学しながら、地下の元ワインセラーを一周します。

こちらはランチタイムのみオープンしているレストランです。
要予約の夕食会なども開催しているようです。
また、見学後、別料金でワインテイスティングを行うことも可能です。

ワイン博物館の見学とパリの街角の意外な歴史を知ることができて、道に迷いながらも有意義な散策ができました!
4月中旬のパリの街は色とりどりのマロニエの花が咲き誇り、さわやかな陽気でした。
パリ上級者の方にお勧めです。
[pinomayu]

シャンパーニュ巡り2 大聖堂



いよいよランスの大聖堂です!

高さ82mのゴシック様式の大聖堂で401年に小さな聖堂がこの地に建ったのが始まりです。

現存の大聖堂は工事が始まったのが1211年、完成したのが1481年。建築に270年もかかっているのですね~。

私達が訪れた昼頃はちょうど日曜の礼拝が行われていて、大聖堂の<一番奥>を見学できなかったので夕方、ランチと南東地域のメゾン見学後、再訪しました。


大聖堂の<一番奥>に何があるかといいますと、「シャガール制作のステンドグラス」です。

大聖堂内にたくさん並んでいるステンドグラスの中でも、シャガールのブルーの3枚のステンドグラスは存在感があります。ランスに来たなら必見です!

ユダヤ系ロシア人であるシャガールがのちにフランス国籍を取得、多くの作品を残しました。

パリのオペラ座の舞台天井も素晴らしいです。こちらはイエローカラーです。


大聖堂を裏側から見る、こんな感じです。

ほとんどのカトリックの大聖堂は上空から観ると十字の形をしています。

816年~1825年まで歴代25人のフランス国王がここで戴冠式を行った歴史を持ち、1859年、藤田嗣治はここでキリスト改宗の洗礼式を受け、レオノール・フジタと名乗るようになりました。


さて、せっかくランスへ来たからには勿論、シャンパンを買って帰ります。

大聖堂のファサード(正面)の広場周辺には数箇所のシャンパンショップがあります。

今回は Don Ruinart と Louis Roderer の CRYSTAL の2本のシャンパンと赤ワイン好きの夫はシャンパーニュ地方のピノノワールで作られる COTEAUX CHAMPENOIS 1本を購入。

価格は当然、日本より安いみたいです。

その他、フランボワーズのお菓子などお土産を調達して、ランス駅17:15 → パリ東駅18:01の電車で帰途につきました。電車の到着が1時間ほど遅れ駅で待ちましたが…アナウンスがフランス語なので、状況を理解するのに時間がかかりました。。。

そうそう…

今回の日帰り旅で一番驚いたことは、Piper Heidsieck がなくなっていたことです!

10年ほど前に訪れた時にはパイパーの見学ツアーで遊園地のような乗り物に乗って、パイパーの栄光とシャンパーニュの製造過程を見たことが、とても印象的ではぶりの良い印象だったのに、メゾン自体がないのです。あると思われた場所には新しいマンションが建設中でした。

どうやら数年前に買収されたようです。

今さっき、偶然にもYahooニュースで「シャンパン不振 年末も期待薄」という記事を目にしました。。。景気が低迷するとシャンパンの消費も落ち込むようです。。。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121205-00000005-wsj-bus_all

歴史あるシャンパーニュメゾンも美味しいシャンパンを製造するだけでなく、同時に経営も難しい時代なんですね。

赤ワイン派の我が家でも、もう少しシャンパンを飲む日を増やそうかな~! [pinomayu]

シャンパーニュ巡り1 ランスの街


11月中旬の紅葉のキレイな時期に夫winebuffと共に、ランス・シャンパーニュへパリから日帰りしました。
シャンパーニュメゾン巡りの様子はWINE MAPにアップしましたので、こちらでは、ランスの街の様子などをご紹介したいと思います。
パリ東駅8:58→ランス駅9:44とパリからTGVでたった46分と近いので充分日帰り可能です。


ランスのシャンパーニュメゾンは大聖堂の北東地域と南東地域の2箇所に固まっています。北東地域にあるKRUG、MUMM、LANSONの方面に歩く途中に年季の入った大きな門に遭遇します。

「マルス門」です。

ランスの街は3,4世紀のローマ時代に地下から掘り出した石材で町造りが行われました。その時にできた地下の空洞部分が年間を通して10℃前後に保たれており、シャンパーニュの保存に最適というわけです。多くのローマ時代の建物は第一次世界大戦の激戦地であった為、残念ながら失われてしまいました。その中で残ったのがこの「マルス門」であり、現在のVEUVE CLICQUOTの地下石材が使われているそうです。

北東地域のメゾンMUMMというとシャンパーニュの他に「チャペル・フジタ」も外せません。
戦前戦後にパリで活躍した藤田嗣治のフレスコ画が残るチャペルです。当時のマムの社長がフジタの洗礼時の名付け親だったことから構想が持ち上がり、MUMMの道の向かいに位置しています。

思ったより小さなピンクとベージュの石のかわいらしいチャペルでした。一般開放は5月~10月で、11月に訪問したので残念ながら中を見ることができなかったのが心残りです…

北東地域のメゾン巡りを終えて大聖堂へ向かう途中に「本ののみの市」を開催していました。

本、絵本や画集、はたまた日本の戦時中の漫画新聞?風刺新聞?まで売っていました。戦時中の新聞を買ってきて日本でマニア向けに売ったら、けっこういい値がついたかも…と、あとから夫と少し後悔。。。

画家のおじさまが自作の絵をハガキに仕立てたコーナーもあり、ドンペリニヨンさんやぶどう畑のハガキを4枚ほど購入。こういう予定外の出会いが旅の醍醐味である![pinomayu]

ブルゴーニュ大使館


先日渡欧した際、パリのサンジェルマン・デ・プレにあるブルゴーニュ専門店へ行ってきました。その名もなんと、「Ambassade de Bourgogne(ブルゴーニュ大使館)」!気合いの入りようがヒシヒシと伝わってくる店名です。何でもパリでブルゴーニュ専門店はここだけとのことで、600種類を超える銘柄を一階と地下のカーブに保管してあるとか。オーナーはフランス人と聞いていたので、英語が通じるかなとちょっと心配してお店のドアを開けたら、いきなり「いらっしゃいませ」と聞き慣れた?(当たり前だ)日本語が。実は、奥様が日本の方で、ちょうどお客さんらしき日本人の団体が帰るところに出くわしました。さすが奥様、ブルゴーニュ好きが高じてお店を開かれたのかと思いきや、旦那様の方が「ブルおたく」らしく、私が色々と小難しいことを言い出したらあっさり旦那様とバトンタッチ。幸い、英語が堪能な方だったので、地下のカーブでああでもない、こうでもないと30分ほどブル談義も兼ねてワイン選びを敢行しました。最初の感想は、申し訳ありませんが ”安い!”という事。具体的なお値段はここでは言いませんが、日本で買うより数割安い感じです。そしてそれより凄いのは、日本では滅多にお目にかかれない良年のビンテージが揃っている事。さすが本場のブルおたくは違う。また、知識も豊富なだけでなくお人柄でしょうか、こちらの質問に歯に衣着せずはっきりと答えてくれます。例えば、「○○と××(ここは生産者の名誉の為伏せさせて頂きますが)どちらが美味しいの?」という質問をした時、自分が扱っている銘柄なのでどちらも美味しいですという模範解答が来るかなと予想していたのですが、彼は、「格が違う。」とバッサリ一言。聞いていて清々しいくらいの受け答えはとても好感が持てました。最終的に特別な日用に一本を購入。その味については、いずれワインダイアリーにて報告させて頂きます(笑)。中々、パリまで行く機会は無いかも知れませんが、ブル好きの方には、一度来訪して欲しいお店です。きっと感動する事と思います。[winebuff]


ブログTOPへ