横濱ワイナリー


明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。といっても正月はとうに過ぎさり、もう春を迎える季節になっていますが・・・。winebuff一行は、今年最初の訪問地、横浜へとやって参りました。この地には、日本一小さな、一番海に近いワイナリーと銘打った「横濱ワイナリー」があるのです。

電車を乗り継ぎ、早速、横濱ワイナリーに到着・・・?いや、ここは、ちょっと違いますね。ここ八景島にワイナリーはありません。実は、横濱ワイナリーに行く前に横浜の有名な観光地のひとつ、「八景島シーパラダイス」に寄り道しました。

関東地方の方ならよくご存知でしょうが、八景島シーパラダイスは、横浜市金沢区八景島にある、水族館や遊園地、ショッピングモール等で構成された複合型テーマパークです。winebuffは、最初「八景島」と聞いて相当昔からある景勝地なのかと思ったのですが、昭和の時代に作られた人工島だったのですね。

この日は、強風が吹き荒れる荒天だったのですが、気温は2月にしてはかなり高く寒さに震えることはありませんでした。施設は、大きく分けて水族館等がある「アクアリゾーツ」と乗り物や遊び場メインの「プレジャーランド」の二カ所から成ります。我々は、まず「アクアミュージアム」にある「アクアスタジアム」でイルカショーを見物しました。

その後、屋内の水族館に移動し、様々な海棲生物が泳ぐ水槽を観察しました。流石、湾岸に作った人工島だけあって、700種類、12万もの生き物が存在する日本最大級の水族館というのも納得です。ここは、LABO1からLABO11までのカテゴリーに分かれていて、写真は、LABO10「サンゴ礁を彩る群れの魚たち」のアオウミガメです。

お次は、LABO7「未知なる海底谷 深海リウム」のタカアシガニ。ここでは、東京湾、相模湾の深海にすむ希少な生きもの達が色々展示されており、過酷な環境で生き延び独自の進化を遂げた海の住人達がつぶさに観察できます。

最後は、LABO11「フォレストリウム」。アクアミュージアムでは、海中の生物だけでなく、水辺と森にくらすさまざまな生きものたちも展示されています。これは、可愛いコツメカワウソ。手を伸ばして餌を取ろうとする仕草がたまりません。カワウソへの餌やりは、事前予約が必要でwinebuff達もトライしたのですが、大人気のため取れませんでした。

とそんなこんなで八景島シーパラダイスの観光はまだまだ続くのですが、それではワイナリーブログになりませんので、winebuffだけ途中退出し、単独で横濱ワイナリーに向かいました。まずは、ワイナリー近くのホテルにチェックイン。本日のお宿は、ここ「エスカル横浜」。横浜中華街へたった徒歩3分と利便性抜群で、温泉ではないのですが大浴場も付いています。内装は簡素で昔ながらの旅館の様な畳の和室はとても落ち着きます。

ホテルから歩いて7分程度、500mほど離れた海沿いの通りに横濱ワイナリーはあります。気をつけて見ていないと通り過ぎてしまう位の小じんまりとした店舗で、ここでワインを作っているとはちょっと想像できません。外見は、個人がやっている小さなカフェの様です。それでは、お邪魔してみましょう。

店内は、さほど広くないのですが、ショップスペース以外にもカウンターやテーブル席を備えたコミュニケーションスペース「ポイントブルー」が隣接しています。ここでワインの試飲はもちろん、レンタルスペース、ギャラリーとしても利用できるのだそうです。

この日は、12種類のワインが並んでwinebuffの試飲を待ち受けていました。ワイナリー訪問としては、珍しく車の運転が無い徒歩での来店だったので試飲には、何の支障もありません。せめて一杯位と思ったのですが、こちらの時間が押していただけでなく、お店の閉店時間も迫っていたので残念ながら試飲は、断念せざるを得ませんでした(悲しい・・・)。

因みにこの奥で作業されている方の壁の向こうに醸造設備があり、葡萄を搬入したのちボトリングまで一貫して手掛けているそうです。

ワイナリーでは、赤や白の通常のワインだけでなく、リンゴやイチゴなどの果実酒も作っています。そのほか、ロゼや赤、白のスパークリング、オレンジワインなど、結構幅広いラインナップで驚きました。

ワインリストも充実。トータルで数10種類ものワインを販売していました。ただ、自社畑は2020年に栽培を開始したばかりで、現在400本程度の収穫(シャルドネ、ピノ・ノワールが半分づつ)しかなく、一般販売はまだ行っていないそうです。現在は、苗オーナーの会員の方のみ入手可能とのことで、数年後を目処に販売したいと仰ってました。ですので、原料となる葡萄は、山梨、長野、岩手等から購入しているそうです。

店内のポップにこの様なコラボも発見。重慶飯店は、横浜中華街を代表する中華四川料理の名店で、winebuff一行も最初ここに行こうかと思ったのですが、お値段を見て止めました(苦笑)。かなりの高級店です。そんなお店とコラボするなんで横濱ワイナリー侮りがたし。時間さえあればこのマリアージュも試したかったのですが・・・。

お店の人に話を聞き、精査?した結果、最終的にこのワイン「カベルネフラン」を購入。長野県安曇野市で収穫された葡萄を使用した珍しいカベルネフラン100%のワインです。樽を使わずステンレスタンクで醸造された後、瓶内熟成12ヶ月を経てリリース。早速、その夜の晩酌時に飲ませていただきました。

ワインダイアリーのテイスティングメモ

さて、無事にワイナリーでワインを入手したwinebuff達が向かったのは、横浜中華街。横浜にやってきてここに行かない手はありません。winebuffはここは初めてなのですが、美味しい中華には目がありません。きっとワインにベストマッチの中華料理が見つかる事でしょう。期待に胸を膨らませながら関帝廟通りの東側の門となる天長門をくぐります。

今晩のディナーは「秀味園」。この地で半世紀近く商いを続ける老舗の名店ですが、とてもリーズナブルです。飾らない家庭的な雰囲気の台湾料理なのですが、どれを食べても美味しい。winebuffも感動ものでした。

それでは、今晩頂いたメニューをご紹介します。奥の緑の皿がトウミョウ炒め。黄色の皿がエビと玉子炒め。手前の茶色の皿が飲茶コース(税抜1,280円!)の一品で大根もちです。

これらは、全て飲茶コースの品々で、カモ肉の燻製、焼き餃子、小籠包、シュウマイです。

コースはまだまだあります。五目炒飯にイカ団子入りスープ、そしてデザートの杏仁豆腐です。これだけ付いてこのお値段、お得感満載です!因みにクレジットカードは、使用不可で現金のみですのでご注意下さい。

こうなればやはり欲しいのは、ワイン。赤でも白でも何でもOKの気分だったのですが、とても残念なことにワインは置いてありませんでした。(紹興酒はもちろん、日本酒、焼酎、ビール、サワー類はあったのですが・・・。)仕方なく、桂花陳酒と杏露酒をグラスで頂きました。でもこれらの中国酒も美味しかった!

 

おまけの写真は、「横浜マリンタワー」と、その展望台から見た風景です。
今回のワイナリー紀行は、かなり近場の横浜だったのですが、新進の都市型マイクロワイナリーという事前情報とはかなり印象の異なる個性的なワイナリーでした。こういったステージのマイクロワイナリーはワイン作りを試行錯誤中のところも多く、せいぜい数品種のワイン生産に留まるケースが普通なのですが、ここは自社畑での栽培を行いつつ、多種多様のワインを作り出しています。今流行りのオレンジワインや、赤のスパークリング、葡萄以外の果実酒等、全国各地より原料を購入して手広く生産する、小さな店舗から想像出来ない馬力を持ったワイナリーだなと感心しました。まだまだwinebuffのワインレーダーから漏れている、このような小規模ワイナリーも多いのではと再認識したショートトリップでした。

[winebuff]


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