名護ワイン


はいさい、winebuffです。今回は、五年ぶりの沖縄紀行。前回は、沖縄名産のフルーツを使ったワインを紹介しましたが、今度は、さらに変わり種のワインを見つけ、居ても立っても居られず、沖縄にやってきました。

またまた、早朝便で那覇空港に到着したwinebuff一行。東京は、一桁の気温ですがこちらでは最高気温が20度超えとの事。かなり暖かいと思いきや、それほどでもなく、セーターが手放せない程の気温でした。天気もどんよりとした曇りで、パラパラ雨もふる始末。うーん、あまりリゾート気分にはなれませんねえ。

この旅行では、いつもの大手レンタカーではなく、ホテルに併設されているレンタカー屋さんを利用しました。格安料金で、かつ空港のレンタカーオフィスでホテルのチェックインもできるという利便性の良さ。

車を運転し始めるとちょうどお昼時。どこか車を停められるところでランチをと考え、やってきたのがここ「ジェフ豊見城店」。沖縄の厳しい風雪(雪は無いか)に耐え、外見がやや劣化していますが、アメリカンスタイルのドライブインがあり、車にのったまま注文・飲食ができる便利なシステム。まさにアメリカンな感じですが、我々は店内でゆっくり頂くことにしました。

せっかくの沖縄ですから何かそれらしいものをと物色していると、ありました。ザッツ沖縄のゴーヤバーガー。肉厚のゴーヤスライスが幾重にも重なり、特有の苦味が口一杯に広がる・・・と想像していたのでが、卵焼きにゴーヤのカケラが入り混じっている程度でとてもマイルド。他のメニューもそうですが、基本薄味でヘルシー。豪快なアメリカンバーガーを予期していたwinebuffはちょっと肩透かしを食らってしまいました。(でも美味しかったですよ。)

昼食を終え、車で1時間半ほどのホテルに向かったのですが、途中で少々寄り道。今晩の晩酌用にワインを仕入れなければなりません。そこでお邪魔したのが名護市にある「とうまワイン店」。沖縄の大手リゾートホテルで長い間研鑽を積まれてきたソムリエの當間裕樹さんが始めたワインショップです。

奥行きのある店内には、ワインがぎっしり。オーストラリアやフランス、イタリア、アメリカ、チリなどの海外定番ワインをはじめ、山梨県、北海道などの国産ワインも豊富に取り揃えていらっしゃる。特にオーストラリアの農場での就業経験もあるためか、オーストラリアのワインに強みがあるように感じました。

オススメの一本も、オーストラリアのマーガレットリバーのボルドーブレンド。今晩用にゲットしました。マーガレットリバーもいつか行ってみたいワイン地域の一つ。パースから車で3時間位でしょうか。三方を海に囲まれ、美しいブドウ畑が深い森へと連なる風光明媚なところです。

ワインダイアリーのテイスティングメモ

さてさて、無事ワインも入手し、ホテルへと向かった一行。この旅でお世話になるのは、太平洋の海とやんばるの自然に抱かれた敷地80万坪(東京ドーム60個分!)の楽園リゾート「カヌチャリゾート」です。総部屋数294室で、広大な敷地内にはゴルフコースや3つのプール、7つのレストランなど様々な施設が揃っています。

あまりに広すぎる為、ホテル内移動は、このレンタルカートを利用します。ハンドル、アクセル、ブレーキで操作し、曲がるときはウィンカー、夜はライトを点けて運転と普通の車同様の動かし方で、要普免です。今時なぜか電気ではなく、ガソリン車なのですが、最高速度10kmと制限されているので、比較的容易に運転できます。ホテル滞在中、かなりお世話になりました。

敷地内を軽く一周して約2km。写真はありませんが、この季節、夜間は「スターダストファンタジア」のイベントを行っており、一斉に敷地内がライトアップされとても綺麗に輝きます。

部屋も全てが50平米以上の広々とした室内。winebuffの泊まった部屋は、何とベランダにジャクジーも!部屋の中もシングルベッドやソファ、琉球畳の和室、そして無駄に広い(おいおい)浴室など豪華満点。

その晩は、敷地内にある沖縄料理の店「くすくす」で頂きました。いや、ホント、何を食べても美味しかったのですが、winebuff的には、フーチャンプルが一番印象に残っています。ああ、あのフーチャンプル、また食べたいですねえ。

ワインマリアージュのグルメメモ

翌朝、やってきたのはここ「パイナップルパーク」。何故かというと今回の目的である「名護ワイン」を入手するためです。1992年、ここ名護に日本で初めてパイナップルを原料にした名護パイナップルワイナリーが誕生し、2020年7月に新ワイナリーとしてリニューアルオープンしました。前回沖縄訪問時には、まだリニューアル中で訪れることが出来なかった場所です。単なるパイナップルワインならさほど珍しくないのですが、ワイン用ブドウも使用している変わり種だそうで、ぜひとも飲んでみたかったのです。この秘密のベールに包まれたワイナリー、写真で拝見したところ落ち着いた大人の雰囲気の施設でした。期待が高まります。

が・・・、チケットを購入し入場ゲートに到着したwinebuff達の前に爆誕したのは、パイナップルパークトレインでした!賑やかなテーマソングをガンガン鳴らしながらの派手な登場にwinubuffのパイナップルワイナリーに抱いていたクールなイメージは完全崩壊(笑)。このテーマ曲、パーク内中に響き渡り、とうとう脳内でリフレインする始末。訪れたお客さんは、ほとんどが小さい子連れのファミリー。えぇ、来る場所間違えたか?

トレインを降りた一行は、写真撮影を強要され、その後自動運転のカートに乗せられてパーク内を一周。まず、世界のパイナップルが植栽されているエリアを巡ります。一言でパイナップルといっても200種類以上ものパイナップルがあるそうで、このパークにも食用以外の観賞用のものなど多くのパイナップルが栽培されていました。

カートを降りた後も徒歩で巨大なシダ植物が生い茂る湿度の高い園内を巡ります。散策していると、突然ジュラシックパークのごとく動く巨大恐竜のいるエリアに迷いこんだり、

南国の蝶の楽園のような所を通過したりと、もはやパイナップル関係ないんじゃ・・・という素朴な疑問が湧いてきます。

その後もそんなこんなでパーク内を観光し、終盤によくある定番のカフェやお土産物や行き着いたwinebuffは、マジで心配になってきました。ワイナリーどこよ?やはり場所を間違えたかと焦り始めたその時、ようやくお目当てのものを見つけました。ワイン館、こちらです。

入場してほぼ一本道を長々移動させられ、1時間以上経過してやっとお目当てのワイナリーに到着しました。どうもパークを通り抜けるしか辿り着く道はないようです。しかし、入り口付近のウインドウから見える醸造施設は、本格的。ワイナリーの歴史を記した看板を読みつつ、ワイナリー、もといワイン館へと入ります。

写真で見た巨大なパイナップルのオブジェが迎えるこの空間は、お洒落で落ち着いた大人の空間。先ほどまでの子供向けテーマパークの雰囲気とは、えらい違いです。

パイナップルジュースやパイナップルワインが並ぶバーカウンターの左手奥にお目当ての棚がありました。世界よ、これが名護ワインだ!

名護ワインには、赤と白の二種類があります。赤は、沖縄のパイナップルとチリのカベルネ・ソーヴィニヨン(HPでは、オーストラリアのカベルネと記述してありましたが、年によってブレンドが異なるのでしょうか?)、白は、沖縄のパイナップルとオーストラリアのシャルドネのブレンドです。葡萄とパイナップルのブレンドって、ちょっとチャレンジャブルな気がするのですがどうでしょうか。とりあえず、二本とも購入して早速その晩頂きました。

ワインダイアリーのテイスティングメモ

ワインダイアリーのテイスティングメモ

うーむ、そのチャレンジ精神には、敬意を表したいのですが、まだあまり良く消化されていないというか、お互いの良さをむしろ打ち消しあっているようにも感じられ、発展途上のワインという感じです。赤よりも白の方がブレンドがうまくいっているような気がしますが、それも別々のワインでも良いのではという感じもしますし、赤は甘ったるく、ややぶどうの生臭さも感じます。とはいえ、ポテンシャルは十分、今後に期待ですね。機会があれば今度は、スパークリングワインにも挑戦してみたいです。

ワイン館を出てすぐのところに、世界初のパイナップルブランデー蒸留所兼店舗「LA PIÑA DISTILLERY(ラ・ピーニャ ディスティラリー)」がありました。世界でも珍しいパイナップルのブランデーは、長期熟成が必要なためまだ発売されておらず残念でしたが、発売されたら是非飲んでみたいと思いました。

苦労をしてようやく手に入れた名護ワインでしたが、やや残念な結果に。しかし、挑戦することに意義がある。入手困難な名護ワインに費やした時間とお金は、けっして無駄にはなりません。今回も良い旅が出来ました。あっという間の二泊三日でしたが、最後は、那覇空港でお土産物のお買い物。おや、「雑貨&ワインのお店」ですか。気付きませんでしたが、こんなところにもワインショップがあったんですね。あれ、よく見るとどこかで見たワインが・・・。がーん、空港にも名護ワイン一揃い売ってました。あの入手に掛けた苦労は、一体・・・。
と、うまくオチがついたところで、またやーさい。

[winebuff]

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