ワインリゾート in 八ヶ岳 その2


翌日、昼過ぎに再びWine houseにやってきたwinebuff。このワインショップの特色はBYOのVINO BOXだけではありません。ここには、24種類もの日本ワインを気軽にテイスティングできるワインサーバーがあり、そこで気に入ったワインをボトルだけでなく、スモールポーションの瓶に詰めて購入出来るというサービスもあるのです。

最初に受付に行って、この様なプリペイドカードと24種類のワインの説明が書かれたブックレットを貰います。

使い方は簡単で、壁面に設置されたワインサーバーの上部にある差込口にカードを差し込んで、お好みのワインのボタンを押してサーブするだけです。ワインの量は5ml〜150mlと各種選択可能です。以前行った、長崎のハウステンボスのワインショップでも同様の機器があったのですが、残念ながらワインが少々劣化していた印象が残っています。さて今回はどうでしょうか?前回同様、少量テイスティングの為、winediaryではなく、このブログに感想を書いていきます。

【シャトー・メルシャン 城の平 オルトゥス】10ml ¥520
「オルトゥス」とはラテン語の「起源」を意味する言葉で、「城の平」がメルシャンの垣根栽培の源流であることに由来しています。 ボディは軽めで和製カベルネの青物系の香りが印象的。酸味が少々勝ち過ぎて気になるのと、これでボトル2万円は流石に・・・。

【シャトー・メルシャン 城の平】25ml ¥620
カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、カベルネ・フランのボルドーブレンド。前述のオルトゥスより果実味があり、こなれてますが、こちらもやや酸味、渋みが気になります。そして青物系の香りが全開。ただ、どのワインも総じてコンディションは良いようです。

【グレイス あけの】25ml ¥500
メルロ、カベルネソーヴィニヨン、カベルネフラン、プティヴェルドのブレンド。元々、それぞれ別ワインとしてリリースしていたのを2017年に統合。果実味はあるが、酸味、渋みがキツめで、コスパ的にも正直厳しいなと思いました。味わいもやや平板であまり印象に残らない感じでした。

【ドメーヌ茅ヶ岳 アダージョ上ノ山】25ml ¥300
ベーリーA特有のあまいキャンディの様な香りが全開。ボトル¥4,070とこの品種ではかなり高価な部類ですが、味わいは素晴らしい。果実味も十分あり、酸味渋み控えめで飲みやすい。エレガントさは欠けるが、無理せず素材の良さを上手く引き出していると思います。今回試飲したワインで1、2を争うほどの出来!

【ルバイヤート 万力ルージュ】25ml ¥290
さすがのルバイヤート。欧州系品種をうまく纏めてのワイン作りは特筆すべきものがあります。勝沼でもトップクラスのワイナリーだけの事がありますね。今回試飲したワインで欧州系品種ならこれが1番だと思いました。

【楠ワイナリー キュベマサコ】25ml ¥390
メルロー由来の草の香りと甘い香りが入り混じる。果実味はまずまずですが、やや硬さを感じる、骨ばった印象のワイン。酸もややキツめでした。

【シャルマンワイン カベルネ・フラン 尾白】25ml ¥350
ミディアムボディですが、割とタンニンがあり、やや気難しさを感じるワイン。酸味や渋味もちょっと気になる感じで雑味も少々。価格的にもちょっと、という感じでした。

【駒園ヴィンヤード TAO シラー】25ml ¥290
あまりシラーっぽくないソーダの香りが印象的。やや生臭さを感じる点が少し残念。フレッシュな酸が特徴のエレガント系の味わい。いや、これ本当にシラー?

【シャトー・メルシャン 北信左岸シャルドネ リヴァリス】25ml ¥520
ビオ臭全開。シャルドネだけど柑橘系の爽やかワインではなく、味わって飲む系のワイン。大手らしくこなれた作りですが、お値段を考えるとコスパ的には疑問符が・・・。

【くらかけブラン ピノ・ノワール】25ml ¥300
珍しい、黒ぶどうのピノを使った白ワイン。コクと厚みのある味わいで優しくふっくらしています。個人的には、こんな白ワインはありだと思います。

【シクロヴィンヤード パシュート ソーヴィニヨン・ブラン】25ml ¥290
元競輪選手の立ち上げたワイナリーで、「シクロ」や「パシュート」等の命名にその拘りを感じます。味わいは、爽やか系ですが、味わい深くもあり、守備範囲の広い個性的ワインという印象でした。ちなみに、ボトルのエチケットもとても個性的なものです。

【ソラリス 信濃リースリング 辛口】25ml ¥320
信濃リースリング種は、「シャルドネを母、リースリングを父」としてマンズワインが交配した品種だそうで、リースリング種特有のコクがあって味わい深い味作りでした。
 
今回試飲した12種類は、小規模から大手まで色々だったのですが、やはり大手の方がこなれた作りで、価格はともかく安心感のあるものが多かった印象です。小規模は個性的でこだわりはとても良く感じられますが、それがまだ空回りしている感もあり、これからのリリースに期待という感想でした。

さて、今晩の晩酌用に150ml入りのボトルにいくつか詰めていきましょう。winebuffの評価的には、「アダージョ上ノ山」と「万力ルージュ」は即決。後もう一つはかなり悩んだのですが、結局シャトー・メルシャンの「城の平」をチョイスしました。

今日は、定員さんに特に「VINO BAG」ではなく「VINO BOX」にして下さいと念押しして詰めて貰いました。確かに持ってみると重いですし、角のある木製なのでぶつけないように注意も必要。そもそも取手も木製なので遊びがなく持ちにくいと、アイディアは良かったのでしょうか実用的には少々疑問符がつくところも。両方使ってみたwinebuff的には、VINO BAGの方に軍配を上げたいなと思いました。余談ですが、この木箱、子供的には格好のおもちゃになったようで、ワインをこぼされないかとヒヤヒヤでした。

Wine houseでは、通常のワイン販売も行っており、この様に他では中々手に入らないワインも鎮座していました。winebuffもお土産用にと、アルガブランカのイセハラを一本購入。結構いいお値段でした・・・。

二日目の晩は、ホテル内にあるカジュアルなレストラン「ワイワイグリル」にてディナービュッフェを楽しみました。ワインは、VINO BOXで購入済みだったので、レストランではグラスで一杯づつ軽く頂きました。wine houseでもそうですが、ここでも置いてあるのは日本ワインのみ。それも種類はさほど多くありません。ですのであまり迷う事なく、「キザン セレクション メルロー」と「シャトー・ジュン カベルネ・ソーヴィニヨン」を選びました。

食事は、ビュッフェ形式の前菜&デザート+メインをメニューから選択する、という様式でしたが、入場の際に手の消毒をし、ビニールカーテンで仕切られた席に座り、料理を取りに行く際はマスクと手袋着用、人との接触は極力避けるようスタッフが交通整理、という厳格なコロナ対策を施したものでした。それでも不便を感じることもなく、食事は美味しく、とても満足がいくものでした。

おまけ:帰りの電車の中で食べた駅弁です。ここでもワインか!ただ、ご飯は美味しかったのですが、香りとか味とかワインを直接感じさせるものはありませんでした。(当たり前?)

今回、色々と厳しい環境下で国内旅行(一応、関東圏)を敢行しましたが、結果的には行って良かったなと思いました。もちろん、感染防止に最大限気を使いながらの旅行ですから今までとは違う難しさもありましたし、移動に対する批判も多々あるかと思います。しかし、少なくとも現状は、昔の状態に戻る事は不可能に近いので、生命と生活のバランスを考慮しながら試行錯誤していかないといけないのかなと諦観しています。ですので、これからもその時々の状況を鑑みて、出来るだけ活動を続けていきたいと思っています。

[winebuff]


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