北陸ワイナリー紀行その2


富山市にあるホーライサンワイナリーを後にして、winebuff一行は、車で一路氷見市にある「SAYS FARM(セイズファーム)」にやって来ました。と軽く言ってますが、道中、丘を登る道は、久々に緊張感のあるものでした。国内外のワイナリーに訪問する際は、大概レンタカーを運転して行くのですが、基本農場なのでしばしば悪路に遭遇します。このワイナリーも、丘に登る道が舗装も街灯もガードレールも何も無い山道で、ほぼ1車線。対向車が来たらどうするか、行き止まりだったらどうするか、と緊張感を持って運転。これは、トスカーナのワイナリーに行った時以来でした。


丘の上からは、富山の街や海が一望でき、爽快です。

しかも、最初、建物の入り口がわからず、裏手に回ってウロウロ。一度、道を降りてやっとひっそりと佇んでいる看板を発見。間違いないようです!


セイズファーム
〒935-0061 富山県氷見市余川字北山238
 
 

看板の近くに駐車場があり、その裏手に、木々に隠れたワイナリーの建物があります。氷見の食材にあうワインを自社栽培の葡萄で作りたい、という地元の老舗魚問屋「釣屋」を営む現オーナーの弟さんによって、薬草園だった9haの耕作放棄地を耕し、2008年に設立。2011年に醸造所を作ったという、新進のワイナリーです。

標高が高く、南向きの斜面に位置する畑は、葡萄作りに適しており、富山湾から吹き上げる潮風が害虫を防ぎ、農薬の量も少なくできるメリットもあるとか。訪問した日もかなりの日差しを浴び、葡萄がスクスクと育っていました。

木々に囲まれた木の階段を上がると、レストランとショップの入り口が見えてきます。自然に溶け込むようなジェントルでナチュラルな雰囲気のワイナリーですが、アットホームなホーライサンワイナリーと違い、結構スノッブというかオーナーの拘りも強く感じられます。

エントランスの右手にあるショップは、あまり広くは無く、ワインやその他グッズも少なめですが、小綺麗に陳列されており、山の中とは思えない洗練された感じです。

ワイン以外にもシードルやジャムなど、定番アイテムも揃っています。ちょうど在庫が切れかかっていたので、りんごジャムを購入したのですが、普通サイズで1000円!と強気のお値段。しかし、コスパは兎も角、味は美味しかったです。(子供がほとんど一人で食べてしまいましたが。)

ここでは、ジャム以外にシードルと赤ワインを1本購入。ワインは、メルロー&カベルネをチョイス。セイズファームのフラッグシップであるシャルドネも考えたのですが、値段がこれも強気で断念。後日、飲ませて頂きましたが、日本の葡萄の特徴を活かしたこなれた味わいで、高いクオリティを保っている、日本でもトップクラスのワイナリーだと思いました。

ワインダイアリーのテイスティングメモ

エントランスの左手には、レストランがありました。覗いた時には、営業しておらず人っ子一人いませんでしたが、ショップ同様、素敵な雰囲気の店内でした。こんなところで優雅にランチを頂いてみたい・・・。

ギャラリーには、地元作家の方々の作品が展示されており、亡くなった現オーナーの弟さんの遺影も飾られていました。

セイズファームにもワイナリー犬がいるようですが、今回は残念ながらお会いできず。その代わりというか、ワイナリーの敷地には、牛やヤギ、鶏などの家畜も育てられており、コケコケ、メーメーととても元気な鳴き声の子達と触れ合いました。

今回は、行けませんでしたが、能登半島の方にも色々なワイナリーが点在しているので、またいつか時間を見つけて訪問し、北陸ワイナリー紀行第二弾としてお届けしたいと思います。ではでは。

[winebuff]

北陸ワイナリー紀行その1


お久しぶりのwinebuffです。
今回は、初訪問となった北陸のワイナリーのご紹介をします。と言っても、行ったのは二軒のみ。まあ、総勢でも七軒(2019年現在)なので、それほど手を抜いたわけではありませんが。

北陸は、あまり気温が上がらず、雨量も多い、お世辞にもワイン作りに適した気候では無いと思っていたのですが、そんな土地でも頑張ってワイン作りに励んでいらっしゃるワイナリーを発見することが出来、とても有意義な旅でした。

まずwinebuff一行は、飛行機で小松に飛び、そこから根城の金沢へとバスで移動しました。最近、金沢もインバウンドを意識してか、色々と新しい試みがなされています。ホテルも小洒落たデザイナーズホテルが立ち始めており、今回はそのうちの一つ、Square Hotelに連泊しました。

関係は無いようですが、以前コペンハーゲンで同名のホテルに泊まったことがあり、同じ様なクールなデザインだったので既視感を覚えました。写真が少なくて済みません。部屋の写真しか撮ってませんでした。

1日目は、近くの近江町市場にあるお寿司やさんで夕食を取り、ホテルの部屋に帰ってきてからデパートのワイン売り場で購入したワインを開けました。金沢ワイナリー・・・、うーん、聞いた事がない。

事前に付近のワイナリーは、調べていたのですが、このワイナリーは初耳です。どうやら、昨年設立されたワイナリーらしく、今年が初ビンテージとのこと。フレンチレストランを経営する会社が、レストランの1階に醸造所を作り、加賀産の葡萄を醸造してリリース。まさに、北陸ワイナリー紀行に相応しいワインです。アルコール度数10度と軽めでフレッシュ。味わいは、…今後に期待、といったところでしょうか。

ワインダイアリーのテイスティングメモ


ホーライサンワイナリー
〒939-2637  富山県富山市婦中町みさご谷10
 
 
翌日、レンタカーを借りて、1時間ほどのドライブ。やってきたのは、「ホーライサンワイナリー (やまふじぶどう園)」です。1927年に葡萄の栽培を始め、1933年にワインの醸造を開始したという歴史あるワイナリーです。今も昔も家族経営にこだわり、忙しい時は一家総出で仕事に当たるという、筋金入りのファミリーワイナリーでもあります。

ワインのラインナップも豊富で、かつ個性的なラベルやネーミング。さぞかし、個性的な方々なんだろうと期待と(少々不安も)を抱えてセラードアをくぐりました。

くぐろうとしました。

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むむっ。

「だれだ、お前は?あやしいやつめ。ワンワン!」

セラードアに入る前に、かわいい?ワイナリー犬のお出迎えがありました。もちろん、吠えたり威嚇したりは全くなく、人懐こいワンチャンで、ひとしきり触れ合うと、ぷいとどこかに行ってしまいました。

気を取り直して、中に入ると、外見よりもスッキリとしたナチュラルモダンな雰囲気で、好感が持てます。これなら、ワイン一筋、強面の頑固オヤジは、出て来なそうで、一安心。写真は、撮っていないのですが、(これ、多いな)、奥から出て来られた、山藤さんに、さっそく色々とお話をお伺いしました。

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ここでは、詳細を書ききれないのですが、ワイナリーの歴史から、葡萄の栽培方法、今年の作柄、昨今のワイナリー起業ブームに対する警鐘からワインのマーケティングの難しさに至るまで、様々な話題をあっちに行ったりこっちに行ったり、30分以上も話込みました。とても話好きで気さくな方でした。ありがとうございました。

お土産用のワインを物色していたのですが、まだ表に出していない、出来立てホヤホヤ?のワインがあるとのことで、詳しく紹介してもらいました。色々あったのですが、そのなかで、100%メルローの「ジャン・メルロー」とカベフラとメルローブレンドの「よどおし」を購入。後日、まずジャン・メルローを頂きましたが、中々美味しかったです。
日本のメルロー、頑張ってるな!

ワインダイアリーのテイスティングメモ

今年も元気に葡萄が育っています!しかし、やはり雨の多い土地柄、葡萄に傘を付けるのは重要みたいですね。

広々としたワイナリーの敷地内では、フリマやコンサート、婚活パーティ!など色々なイベントも催されているようです。ワイナリーを訪問した日には、ちょうどこの写真にあるスペースで、キャンプナイトのイベントがあったそうです。楽しそうだなあ・・・。

歴史あるワイナリーですから、こういった古い看板もあります。とても味があって良いですね。さてさて、そうこうしているうちに11時30分を過ぎ、お腹も空いてきました。車中で昼寝をしていた子供も起きてきたので、ワイナリーでランチを頂くことにしました。

このレストランでは、四季折々の葡萄畑を眺めながら、自家製カレーやパンケーキ、パフェ等が頂けます。我々は、お昼という事もあり、ワンプレートランチを注文。

素朴だけど素材の良さが活きていて、肉も野菜も美味しく頂きました。あっという間に完食。ごちそうさまでした!ぶどうジュースも美味しかったです。

帰り際、今度は、白いにゃんこがお見送り。結構なお年のようで、動きもスロー。こちらも人懐こい性格で、スリスリしてくれるのは、嬉しいのですが、抜け毛が多くて、黒いズボンが真っ白に・・・。ひえー。

ホーライサンワイナリーについた際は、雨模様だったのですが、滞在している間に雨も上がり、晴れ間も見えてきました。次なるワイナリーに向かう途中には、かなりの日差しも戻ってきました。

その2に続く・・・。

[winebuff]

オーストラリアのワイン事情 – Hunter Valley編その3


翌朝、家族と別行動をとったwinebuffは、車で一路ワイナリーに向かいます。最初、徒歩圏内の「マクギガン」に行こうかと思っていたのですが、セラードアが開く時間の早いところがあったので、時間の節約を考え、遠方から攻める事にしました。

Tyrrell’s Wines
1838 Broke Road Pokolbin NSW 2320 Australia

まず最初にやって来たのがここ「ティレルズ・ワインズ」です。1858年に設立された、オーストラリアでも有数の家族経営ワイナリーです。国際的な賞を多数受賞しており、ビジターセンターのお兄さんにもぜひ行くようにと勧められました。セミヨンやシラーはもちろんの事、シャルドネやピノ・ノアールの先駆者でもあるようです。

ここには、写っていませんが、若いお兄さん二人がセラードアで迎えてくれました。しきりにテイスティングを勧めてくれるのですが、ドライバーだからと固辞。すると、「えっ。日本って全くアルコール摂取しちゃダメなの?」とお兄さんは驚きます。もちろん全くダメではないのですが、面倒くさいので、「日本では0だ!」と主張しておきました。後から調べると、オーストラリアでは、血中アルコール濃度が0.05%までは、OKなのですね。日本では、道交法的に血中アルコール濃度換算で0.03%で酒気帯びになるそうな。国によって色々なんですねえ。

ティレルズのフラッグシップは「VATシリーズ」で知られるワインメーカーズ・セレクションなのですが、winebuffの欲しかったのは、年間生産量が僅か6,000本のHunter Valley屈指のシラー、Vat 9 Hunter Shirazと、オーストラリア最良の白と謳われるVat 1 Semillon。

どちらも運良くゲット!幸先の良いスタートです。このワイナリーは、眺望も素晴らしく、思わずカメラを向けたくなります。何故かフレームに汚い掘っ建て小屋が映るので、それを外して何枚かシャッターを押しました。が、実は、その小屋は、初代エドワード・ティレルが、ワイン造りを始めた由緒ある建物だったらしく・・・。下調べはちゃんとしておくものですね。

さあ、気を取り直して次のワイナリーへ。

OAKVALE
1596 Broke Road, Pokolbin NSW 2320

「オークベール」は、1893年創業と、ここもかなり歴史あるワイナリーです。歴史がある割には、日本で見かける事が殆ど無いレアなワイナリーなので、どんなお宝ワインが眠っているのか、と期待しましたが、建物も普通に小綺麗で、ワインのワインナップも至って普通。トップレンジも数十ドルとリーズナブルでした。何だかちょっと肩透かしを食らったような気分です。

とはいえ、せっかく訪れたのですから、ワインを購入!ここは、シャルドネ等白ワインが有名らしいのですが、winebuff的にはやはり赤。こちらでは割とポピュラーなCS&Shirazのブレンドワインをゲット!

ワインダイアリーのテイスティングメモ

帰り道に放し飼いの鴨?の一団に遭遇。せっせと車から逃げていきます。このワイナリーも全体的に清潔でとても眺望が良い、素晴らしいワイナリーでした。良いワインは良い環境から。そんなセオリーが納得できる環境ですな。

ホテルに戻って車を置き、今度は徒歩でやっと「マクギガン」へ。このワイナリーは2700ヘクタールもの畑を有する大手の有名ワイナリーで、ハンターバレーとバロッサバレーに畑があります。日本では、他にもっと有名なオージーの大手ワイナリーがあるので、あまり知られていませんが、国際的な評価も高く、バラエティも豊かです。

McGuigan Wines
51 Darling St, Balmain East NSW 2041

セラードアには、シラーやセミヨン、シャルドネ以外にもピノグリやリースリング、カベルネ、メルローなど様々な品種のワインが陳列されています。赤のスパークリングという珍しい一品も。セラードアは、大手だけあって広くて効率的です。winebuffが行った時は、ガラガラでしたが、かなりの人数を捌ける位の規模でした。隣にチーズ工場が併設されていたりと、手広く商売されている様子が伺えました。

ここでは、McGuigan Personal Reserve Shirazを2本購入。$100とかなりお高かったのですが、ハンターバレーのトップシラーを試してみたく、ビンテージ違いを2本購入。

ワインダイアリーのテイスティングメモ

さあ、そうこうしているうちに時間が尽きてしまいました。そろそろ家族の元に戻らねば。とはいえ、オーストラリアのワイン紀行はこれで終わりではなく、まだちょっと続きます。

 
1泊滞在したポーコルビン地区を出立し、最後に家族と共に向かったのは、ブローク地区にある「マーガン」です。30km弱の道のりを車でのんびりドライブ。その間、殆ど畑や牧場しか見えないというのどかな雰囲気です。30分も走ると小さな町に行き着き、その町の外れにワイナリーがありました。


Margan Wines
1238 Milbrodale Rd, Broke NSW 2330

何故ここなのかというと、お目当はワインよりもむしろレストランなのです!(いや、決してワインが美味しく無いと言ってるわけではなく、あくまで料理がより一層素晴らしいと褒めているわけで・・・。)旬の食材を使った本格的な料理が評判で、なんと食材のおよそ9割が厨房の庭と果樹園で栽培された野菜と果物で賄われているそうです。そういえば、お隣のニュージーランドでもワイナリーの美味しいランチを頂きましたが、そこもワイナリーのカテゴリーを超えて、ニュージー全体でもトップクラスのレストランでした。

モダンで落ち着いた雰囲気、清潔で内装も素晴らしく、料理に対する期待が高まります。ワクワクしながら待っていたその時、またまた問題が発生。ウチの子供のイヤイヤ病が再発し、暴れ始めたのです。(泣)どうやら待っていたジュースが中々来なかったためらしいのですが、どんなになだめすかしてもダメで、とうとうレストランを(父によって)退去されられる事に。しかし屋外に連れ出しても泣き止まず、父母交代でほとほと手を焼きました。レストランの方は、そんな子にもやさしく接して下さったのですが、親はとても恥ずかしい思いをしました。もう少し分別を付けてくれればと思ったのですが、親の都合であっちこっち引き摺り回される子供も大変でしょうし、まあこれは時間が解決してくれるのを待つしかありませんね。


ワインマリアージュのランチメモ1
ワインマリアージュのランチメモ2

途中から機嫌を直した子供と一緒に素晴らしいランチを頂きましたが、正直味わって食べる余裕はありませんでした。とほほ。

当たり前の話ですが、ここはワイナリーですので、もちろんワインもあります!ランチにワインが飲めなかったので、1本割引価格で購入しました。2018年の出来立てホヤホヤ、WHITE LABEL BC4 SHIRAZです。早飲み用の軽いワインと書いてありましたが、いえいえ中々しっかりしており、お値段を考えると優秀なワインでした。

ワインダイアリーのテイスティングメモ

これにてオーストラリアのワイン事情はおしまいです。総括、というのもなんですが、ハンターバレーのワイナリーにはとても好印象を持ちました。他国の有名なワイン地区では、あまりに観光客ずれしていてぞんざいな扱いを受ける事もあるのですが、ここはちょっと田舎でフレンドリー。そして美味しい食べ物もあり、ワインも物価の高いオーストラリアにしてはリーズナブル。ワイン自体のレベルは、正直もの凄く高いとは言えませんが、トータルで考えるととてもオススメです。次にこの国に来る機会があれば、オーストラリアのナパバレーと言われるバロッサバレーにもぜひ行ってみたいです。

それでは。See you!

[winebuff]

オーストラリアのワイン事情 – Hunter Valley編その2


winebuff達は、シドニーでは、キッチン付きのアパートに宿泊していました。何故かというと小さい子供を連れていたからで、夜の外食も難しいだろうとソファーやダイニングテーブルもある中心地のアパートメントを選択したのですが、結果的には大正解。

ディナーはおろかランチすら難しい状況で、殆どスーパーやコンビニ、一部テイクアウトで食材を調達するという体たらく。本当は、たまにはお洒落なランチやディナーをと我々夫婦は考えていたのですが、子供様の強力なイヤイヤ攻撃に屈してしまい、シドニーでは一度もまともに外食出来ず・・・。とほほ。

でもここハンターバレーの宿泊は、普通のホテルでキッチンも何もありません。イヤイヤ攻撃を封じ込め、今度こそまともな外食をとやってきたのがここRoche Estateです。

ここは、レストランだけでなく、いくつかのワイナリーのセラードアも併設されています。レストランは、日本食と地中海料理の2つのレストランがあり、私達は、地中海料理のGoldfishに行きました。

Goldfish
Corner of Broke & McDonald Roads Hunter Valley

美味しそうなピザ(実際、美味しかった)にサーモン(さすが本場のサーモンは違う)。久しぶりの外食で気分も上がります。fishと店名にありますが、魚以外に肉やチーズ等のメニューもあり、結構間口が広いお店です。

そして日本が誇る巻き寿司、あれっ。なぜ地中海料理にお寿司が?

実は、子供が食べるものが無いといけないと思い、隣の日本食レストランでテイクアウトした寿司を勝手に持ち込みました。結局、お店の人に見つかり、注意されてしまったのですが、小さい子のためという理由で許してもらいました。スミマセン・・・。

ワインは、お隣にセラードアがあるTempus Twoのシラーを頼みました。

ワインダイアリーのテイスティングメモ

ちょっと厳しい事を書いてしまったのですが、それでも美味しい食事と共にワインを楽しむのは至福のひと時。残したワインは、栓を貰って部屋に持ち帰りました。

その3に続く・・・。

[winebuff]

オーストラリアのワイン事情 – Hunter Valley編その1


シドニーからはるばるハンターバレーへとやって来たwinebuff御一行。ここは、シドニーの北部、約160kmに位置する、シドニー市民の週末リゾートでもあります。車で約3時間のお手軽ショートトリップ、のはずだったのですが、これがなぜか一苦労。まず、レンタカーを借りるところから一悶着あり、オーダーしていたはずのチャイルドシードが用意されていないトラブルが発生。winebuffのへっぽこ英語も悪いのですが、係の人と意思疎通に時間が掛かり、ここで小一時間浪費。

何とか車に乗り、気を取り直して出発したのですが、今度は、高速道路が工事中で一部不通。仕方がないので下道を迂回して行ったのですが、これがまた日本と勝手が違って走りにくい。日本ならどこでもありそうなサービスエリアも高速にあまりなく、昼過ぎについて優雅にランチの予定が、途中のマックでハンバーガーをかぶりつき、ようやくハンターバレーに着いたのが4時前。

これは、やばい。大抵のセラードアは5時で閉まってしまうではないか。下調べは一応してきたものの、その情報だけでは心もとない。こういう時は、よく知ってる人に聞くのが一番。という事で、ビジターセンターにて途中下車。

Hunter Valley Visitor Information Centre
455 Wine Country Dr, Pokolbin NSW 2320

結構新しい、クールな建物ですな。どこの国のワイナリー地区も同じなのですが、ワインで潤っているところは、街も小綺麗で人も親切です。このセンターでもオージーのお兄さんに、マップを見ながら色々教えてもらいました。

「グレイトなワイナリーを紹介しろだって?」
「なら、こことここのワイナリーは外せないな。」
「幸運を祈る。良い航海を!」

一部脚色しておりますが、ざっとこんな感じのやりとりがあり、ワイナリーマップを頂いてセンターを後にしました。

元々、今回のワイナリートリップは、子連れで大変だから現地ツアーにしようと奥さんと話をしていました。実際、事前にここだ、という電車の1泊2日ツアーを見つけて予約をしようとしたのですが、予約した瞬間からキャンセル料100%という条件もあり、直前でも良いかと言って放置していました。出発の10日程前になって、そろそろ予約しようかとwebにて手続きを始めたのですが、なんとまさかの満席御礼!

「ええっ〜、そんなあ。」と呻いても後の祭り。エージェントに散々粘って交渉したものの結局NG。ならば伝家の宝刀、レンタカーじゃ、といつも海外でお世話になっているハーツで車を予約したり、オーストラリアの車事情を研究したりと、ただでさえバタバタする旅行前に仕事の締めも重なって究極に錯綜、迷走しておりました、はい。

まあ、お恥ずかしい内部事情はさておき、やっとの事で本日宿泊するメルキュールに到着。


ここは、車で部屋の前まで直接乗り付けられるモーテルのようなところなのですが、設備もしっかりしており部屋も広く快適。お値段もシドニーと比較するとリーズナブルです。しかし、ここの最大の魅力は、お値段などではなく、何と言ってもハンターバレーの中心に位置することで、歩いていける距離にセラードア(しかも有名な)が何件もあり、観光名所のハンターバレーガーデンや各種ショップ等にも歩いていけます。奥さんや子供を放置して、ワインの試飲と称して呑んだくれていても大丈夫です。

さあ、まずどこから行くかな。

ホテルから歩いていけるワイナリーの中で外せないのは、やはり「マクギガン」と「ブロークンウッド」。しかし本日は、時間が押していた事もあり二つは無理です。どちらを選ぶかちょっと迷いましたが、迷わずブロークンウッドへ(おいおい)。

Brokenwood Wines
401-427 McDonalds Rd, Pokolbin NSW 2320

1970年に設立されたここハンターバレーでも有数のワイナリー、ブロークンウッドは、最初、クリケット場として予定された土地に葡萄を植えて始められたそうです。今回訪問した際には、ピッカピッカの新しいセラードアが稼働し始めており、とても快適な空間でワインを試飲させて頂きました。

ワインテイスティングには2種類あり、スタンダードなワインを飲ませてくれるものとプレミアムなワインも試飲させてくれるものがあり、winebuffは迷わず後者を選択。テイスティングの後、ワインを購入すればその分値引きしてくれるという事ですから、最初から買う気満々の私には、何の不都合もありません。

このハンターバレーは、赤のシラーと白のドライセミヨンが有名とのこと。ただし、ここは冷涼な気候らしく、バロッサ等の濃厚なシラーではなく、どちらかと言うと繊細なピノの様な味わいでした。価格もプレミアムと言いながら、日本円で1万円台まで。5万も6万もする他の地域に比べると控えめです。

正直、シラーよりもむしろ、ドライセミヨンの方がこの地では有名でしょう。普通、セミヨンと言えば甘い品種のイメージがありますが、ここではドライの100%セミヨンがあります。アルコール度数は、10〜11度と軽いのですが、複雑な味わいで個性的です。スッキリごくごく飲むタイプではないのですが、しっかり味わって飲むタイプでもなく、あえて言うとその中間でしょうか。最近、世界市場を念頭に置たワイン作りが盛んで、その分昔の様な個性が無くなってきている感じがするのですが、このドライセミヨンは久しぶりに飲んだ個性派ワインでした。

そうそう、白ワインでは、近年シャルドネの栽培も盛んだそうです。シャルドネは、世界共通というか、世界で一番ポピュラーな品種と言っても過言ではありません。すっきりごくごく、夏の暑い日に喉を潤すには最適なワインでしょう。でもその分個性には欠けます。いつどこで飲んでもシャルドネはシャルドネ。良くも悪くも安定の品質でした。

ブティックワイナリーが多いハンターバレーですが、このブロークンウッドは、その中でも手広くワイン作っており、この地域以外にも畑を持っています。今回の試飲でもハンターバレーシラーだけでなく、キャンベラやマクラーレンヴェイルのシラーも比較試飲させて頂きました。

やはり、ハンターバレーシラーは、いわゆる流行りのワインの味ではありませんでした。繊細さや複雑さなどが特徴で、濃甘ワインを期待されている諸氏には、多分口に合わないのではと思いました。でも一口飲めば、このワインがどれだけ手をかけて真摯に作られているか分かります。流行りに流されず、自分達の理想のワインを作り出そうと努力されているこの素晴らしいワインを、機会があればぜひ飲んで見て欲しいと思いました。

係の人に色々話を聞きながら飲んだいたら、あっという間に5時の閉店時間。今日は、出鼻を挫かれて残念でしたが、明日は、本格的にワイナリーを巡ろうと思います。おっと、その前にようやくオーストラリア初ディナーにありつけたの話もあるのですが、それはまた次回に。

[winebuff]


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