北海道後志地区のワイナリー2
ニセコで一泊をしたwinebuff一行。翌日は、車で1時間少々離れた余市のワイナリー巡りに出かけました。まず最初に訪問したのは、「キャメルファームワイナリー」です。2014年にキャメル珈琲グループの農業法人として設立されたこのワイナリーは、2017年に畑に併設する醸造所が完成し自社畑自社醸造をスタート。「地球にいいことしてる?」をテーマに、自然や環境を大切にし、食を通してみんなの笑顔を繋いでいきたいという想いで事業を展開しているとのこと。早速、お邪魔してみましょう。
ワイナリー併設のワインショップは、木の温もりが感じられる落ち着いた空間になっています。玄関脇やラウンジソファの壁などにこのようなアートが飾られ、小洒落た雰囲気を醸し出しています。
カフェではグラスワインでのテイスティングのほか、コーヒーやケーキセットも提供しています。winebuff達が訪れた際には、既に一組のお客さんが和やかにワインを楽しんでおられました。
ワインセラーには、この様にキャメルファームのワインがずらり。勝手に入って物色OKだったので、じっくりとチェック。ピノ・ノワール、シャルドネ、ケルナー、ブラウフレンキッシュ、レジェントなどの品種のワインが陳列されていました。また、蔵出しやショップ限定のワインなど掘り出し物もありました。
オープンエアのデッキからは、畑が一望できます。天気が良ければここで一休みも考えたのですが、あいにくの雨だったので写真だけ撮影させて頂きました。
畑の栽培面積は、13.5ha。生産本数は、年間約10万本。イタリアの伝統製法や最新技術を導入したワイン造りに取り組んでおり、醸造長もイタリア人のリカルド・コタレッラ氏。世界に誇るピノ・ノワールを作る目標に向け、日夜努力を重ねているそうです。
さて、キャメルファームでブラウンレンキッシュのワインを一本購入したwinebuffは、近隣のワイナリーにやってきました。ここ「モンガク谷ワイナリー」は、東京出身の木原さんが田舎暮らしに憧れ2012年に余市に移住して設立したワイナリー。当初は養豚場を作ろうとしたけれど地元の人と話す中で葡萄畑にすることに。
無農薬・無肥料の葡萄を栽培し、3年で1,500本植樹するも殆どが上手く育たず苦労されたそうです。岩見沢の10Rワイナリーにも協力を仰ぎ、研鑽を重ねて2018年より札幌軟石の蔵を再利用した半地下式醸造所で自家醸造を開始。
まだショップも無くワインを入手することはできませんでしたが、「絶景を眺めながら、自家製の生ハムとワインが楽しめる場所にしたい」との木原さんの夢が実現した際には、再び訪れて見たいと思います。
向かいの倉庫では、スタッフの方が何やら作業をされていました。とてもお忙しそうだったので声がけはせず。丁度、この倉庫の右手に広がる畑が主力のピノ・ノワール。その奥に、ピノグリやシャルドネの畑が広がっています。
「モンガク谷ワイナリー」をチラ見した後向かったのが、ここ「NIKI Hills Winery」。世界に誇れる、世界に通用するワイン造りを目標に2019年7月仁木町にグランドオープンした複合型ワイナリーです。
準限界集落となった仁木町の再生をと、2014年に耕作放棄地を整備して事業を開始。2015年からは仁木・余市町の契約農家の葡萄を使用したワインの醸造を開始。2019年より自社畑で栽培した葡萄による醸造も始まりました。
33haの敷地に醸造所、葡萄畑、ナチュラルガーデン、レストラン、宿泊施設をも整備されており、国内外の観光客を誘致するだけでなく、地元の雇用にも貢献し仁木町を活性化することを目指しているとのこと、素晴らしいですね。
レストランの玄関を潜るとすぐ眺望の開けた空間が出現します。訪問時は生憎の天気で、霧で曇った景色しか見えなかったのですが、天気が良い日ならば感動ものの風景だったと思います。入口すぐ右手には、ワイナリー自慢のワインが様々な受賞のプレートと共に飾られ、訪れる人の目を惹きつけていました。
レストラン前面に広がるウッド・テラスからは、葡萄畑やガーデンが一望出来ます。時間が許せばここで優雅にランチでもと思ったのですが、残念ながら時間の余裕が無く、ワインを入手するので精一杯。いずれ再訪時にワイナリーのワインと北海道産の食材のマリアージュを思う存分楽しみたいですね。
ここでは、現地限定、100%自社畑の2021年産メルローを1本入手。アルコール13%のフルボディです。
「NIKI Hills Winery」を後にして最後にやってきたのが、ここ「ル・レーヴ・ワイナリー」。実は、帰路に車で走っていた際にたまたま見つけました。ワイナリー名の「ル・レーヴ」は、フランス語で「夢」のことですね。ワイン作りの夢が叶った、ということなのでしょうか?ちょっと寄って行きましょう。
小規模ワイナリーながらカフェも併設されており、近隣の自然栽培を行う農家から仕入れた素材を活用した、バター・砂糖不使用のセイボリータルトやケーク・サレなど、ワインが欲しくなるような料理が提供されているとのこと。
食事は無理でもカフェ利用ならとも思ったのですが、残念ながら予約onlyだそうで、やむなく断念。ここは、2015年から自社畑での葡萄栽培を始めた新々のワイナリーなのですが、ピノ・ノワールやピノ・ムニエ、ドルンフェンダー、メルロー、シャルドネ、ピノ・グリ、トラミーナ、ピノ・ブラン等々、様々な品種のワインを作られています。
「旭台」という地名通り、朝日の当たる傾斜地に畑があります。日当たりが良いだけでなく水はけも良く土壌の質も良好。ただ、すぐ背後に山を控えているため、シカやアライグマなどの獣害が大変なのだそうです。興味深いワイナリーだったので1本購入したかったのですが、ショップでの販売も無く、写真を撮っただけで無念の撤退。ここも時間があれば再訪したいワイナリーの一つです。
おまけ:本日のディナーは、ホテル近隣にある「ニセコ高橋牧場 MANDRIANO」のピザです。デザートは、さくらんぼ狩りで採ったさくらんぼ。北海道は、何を食べても美味しく、ワインだけでなく食の楽しみも一杯です。
今回は、北海道南西部の仁木町に再訪させて頂きましたが、前回とは異なるワイナリーを訪れ、また違った魅力を感じることができたと思います。やはり昨今の日本ワインブームがまだまだ続いているようで、新規参入のワイナリーもちらほら。今後もそういった流れで新しいワイナリーが増えてくるのではと思いますし、また数年後に再訪してみたいなと思いました。ワインに限らず、北海道はやはり魅力的な土地なので、これからも注視していきたいですね。
[winebuff]