Musee du Vin パリのワイン博物館


パリでワイン博物館(Musee du Vin)を訪れました!
16区パッシーの閑静な住宅街にあるワイン博物館。

地図上では地下鉄パッシー駅を降りて、レヌアール通り(Rue Raynouard)へ入り「最初の小道を左に曲がった」場所にあるようなのですが、その「左に曲がる小道」を完全に見落として、だいぶ先まで進み道に迷いました。。。
なにせ「左に曲がる小道」がこのような狭い急な階段道だったからです!

この階段道の名前は Rue des Eaux (水通り)。

この水通りは1650年頃に作られ、鉄分を含んだ湧き水が見つかりましたが、水源は1770年に消滅してしまったそうです。
その名残で Rue des Eaux という名前が残り、映画の撮影にも使われたことがあるそうです。

この Rue des Eaux を半分まで下った左手の崖の下の洞窟の中に今回訪れたワイン博物館(Musee du Vin)があります。

1493年、ルイ11世の招聘によりイタリアからやってきた修道士がこの地にパッシー・ミニミ修道院(Couvent des Minimes de Passy)を創設。
修道院の庭はセーヌ河沿いまで広がり、敷地内にはワイン用ぶどう畑や野菜畑があったそう。
現在のワイン博物館はこの修道院のワインセラーとして使われていた。
1789年、フランス革命の時に修道士達はパリから逃げ出し、放置された修道院は1811年に取り壊され、残ったワインセラーは、最終的に1984年にフランス王位執事教会(約300人のソムリエ、ワイン愛好家、レストラン業界の方々からなる)に買い取られ、ワイン博物館が創設された。

さて、前置きが長くなりましたが…
博物館の中に入ってみましょう。

受付で館内見学料€10を払うと、日本語のオーディオガイドを貸してくれました。
前置きの説明もオーディオガイドが説明してくれます。

受付の隣ではフランスワインやワイングッズを販売しています。

受付から左奥へずっと歩いていくと展示コーナーが始まります。

こちらは古いぶどう圧搾機。

シャンパンの製造方法やルミアージュを説明するコーナー。
ルミアージュとは動瓶とも言い、シャンパンの製造過程でさかさまに立てたボトルを揺らし、瓶の中に発生した澱を瓶の口に集める作業工程のこと。

いろいろな時代のワインオープナー。

何年前のワインだろうか?

中央は犬の形のワインピッチャー。

こちらのろう人形は左がナポレオン1世。
ブルゴーニュの<シャンベルタン>を好んだというナポレオン1世はロシア遠征にも欠かさず、ワインを持っていったという。

このような展示を見学しながら、地下の元ワインセラーを一周します。

こちらはランチタイムのみオープンしているレストランです。
要予約の夕食会なども開催しているようです。
また、見学後、別料金でワインテイスティングを行うことも可能です。

ワイン博物館の見学とパリの街角の意外な歴史を知ることができて、道に迷いながらも有意義な散策ができました!
4月中旬のパリの街は色とりどりのマロニエの花が咲き誇り、さわやかな陽気でした。
パリ上級者の方にお勧めです。
[pinomayu]

sababay “New Latitude” winery in Indonesia


2014年1月末にインドネシアのバリ島への玄関口である、ングラライ国際空港からウブドへ向かう途中に sababay winery(サバベイワイナリー)に立ち寄りました。

空港から車で1時間ほどで到着した、サバビーチを望む、こちらの場所には醸造所があります。
2010年に設立され、2013年にワイン販売が開始されたばかりの新鋭ワイナリーで、日本からわざわざ個人で事前予約する訪問客は少ない為か、マーケティング主任で取締役のアルシアント・ポエルワント氏(Mr.Arsianto Poerwanto)の歓待を受けました。

すぐにステンレスタンクがたくさん並ぶ醸造施設に案内され、醸造責任者であるフランス人のヴィンセント・デスプラ氏(Mr.Vincent Desplat )が施設を紹介して下さいました。
ヴィンセント氏はフランスと韓国、オーストラリアで醸造経験を積んだあと、2010年にsababay winery の責任者となり、品質管理や新商品開発などを行っています。
現在はステンレスタンクのみでの発酵ですが、1年以内には樽発酵にも挑戦したいと意気込んでいました。

果汁を取り出したあと、28℃前後から14℃くらいまで温度を下げる冷却装置の説明をするヴィンセント氏。赤道直下の熱帯性気候のインドネシアならではの装置です。

「教会みたいでキレイな眺めだろ。」とヴィンセント氏が教えてくださった一枚。
故郷フランスを思い出す眺め、なのかなと感じました。

瓶詰めと梱包作業を行う場所はガラス貼りの冷房の効いた部屋の中にあります。
これも一年中30℃前後ある高温多湿からワインの品質を守る為の工夫です。

最新の機器が揃った醸造所ですが、機器メーカーはオーストラリア、フランス、イタリア、地元インドネシア、冷却システムは日本と、各国からsababay wineryに合うものが揃えてあります。

施設見学の後、ワインのテイスティングをしました。

1本めが、3週間前に初めて2000本が瓶詰めされたというスパークリングのMOSCATO d’BALI。
マスカット・サン・バリエぶどうを使用しています。
アルコール度数8%でフルーティーで甘口。
雑味がなくまろやかで、冷やしてクピクピとのめそうです。

2本めがインドネシアの地品種ぶどうアルフォンス・ラヴァレぶどうから作られる、赤ワインのLUDISIA。
アルコール度数12%で、やさしいアプリコットやチョコレート香があり、甘く、やわらかなタンニンが特徴。
インドネシアでは“なんと”年に12回、毎月、ぶどうの収穫ができるそうですが、LUDISIA用のぶどうに関しては、乾季(4月~10月)の時期にのみ収穫された良質のぶどうを使用するそうです。
ジャカルタでよく売れていて、台湾に輸出予定だそうです。

テイスティングをした2本とも甘口なのですが、香辛料を多用したオイリーなインドネシア料理に、フルーティーで甘口なワインがよく合うのだそう。
英語で会話するなかで、日本語の”UMAMI”という言葉が何度も登場しました!
ワイン関係者のなかでは、この”UMAMI”という言葉は、とてもポピュラーだそうです。
今までフランス語や英語の単語のなかに”UMAMI”のニュアンスを表現する単語がなかったのでしょうね。
タンニンが強すぎると、この”UMAMI”を感じられなくなってしまうので、やさしいタンニンのぶどう品種を探しているうです。

こちらの醸造所はバリ島南部にありますが、ぶどう栽培はバリ島北部で専属契約農家の方々によって行われているそうです。
栽培を指導し、生産性を向上させ、現在は180人ほどの農民と契約していますが、契約希望者が500人も待っているそうです。
高温多湿のなかでの、ぶどう栽培ですが、ビニールでぶどうに傘をつけることは費用が高いので行わないそうです。

テイスティングしながら、お話をしてくださったお二人。
左がアルシアント・ポエルワント氏。
インドネシア国内では、今までワインをあまりのまなかった若年層や女性もターゲットにまた海外にも販路を拡大していきたいと楽しそうに話してくださいました。

このブログのタイトルにもなっている”New Latitude”(Latitude=緯度)とは新世界ワインに対抗して作られた言葉でブラジルやインド、タイ、ベトナム、インドネシアなどの過去にはワイン製造が行われていなかった緯度で取り組まれるワイン作りのこと。
“New Latitude”のワイナリー関係者同士でこんなぶどう品種がいいよ、など情報交換をする会議もあるそうです。
“New Latitude wines are just a baby”と語るヴィンセント氏。
これからも注目していきたい地域です。
[pinomayu]

HUA HIN HILLS VINEYARD 2 エレファントトレッキング


いよいよエレファントトレッキングです!
3組のグループが一緒にジープに乗って、象のいる場所へ移動します。


象に乗る為の高い台があるのですが、そこに3頭の象が近づいてきました~
初めての体験なので、恐る恐る、象に乗りました。
ワ~揺れる揺れる、ユッサユッサ、落ちないように足を踏ん張る、高い高い、こんな感じでしょうか?!


他のグループの方々はドイツから来ていたようです。

15分くらいかけて、ぶどう畑を一周します。
途中、カメラタイムもあって、自分達の象に乗っている姿もキチンと撮影してくれます。


象の上にロープで椅子がくくりつけてあります。
象さん、毎日、ご苦労さま…


象から降りた後、エサをあげました。
5×10cmくらいに切ったパイナップルを販売しているので、そちらを購入して、象の鼻の先に乗せてあげると、鼻で上手に口へ運んでパクパク食べてました^^
思い出に残る楽しい経験ができました!

次は建物のテラス席へ戻って、ワインテイスティングです。
白コロンバール・roseホワイトシラーズ・赤シラーズの3種類を軽食付きでいただきました。
ワインに関しては、もともとの期待値が高くなかったので、タイでも思ったより美味しいワインが造れるんだぁ、と特に驚きはない味でしたが…軽食の味がどれもイマイチで…これなら、なくても良いかもと感じました。。。
SIX SENSES のホテルでの食事がどれも美味しかったので、ホテルの料理のレベルの高さを実感した次第でした。




ラベルのデザインがタイらしくて、キレイです!


最後にとてもうれしかったのが、持ち帰りのお土産付きだったことです。
ぶどうジュース、ぶどうジャム、チョコレート、ESSENCE OF GRAPE(ビタミンなどの栄養たっぷりのエキスらしい)、エコバック。
2人で行ったので、これを2セットいただきました!


この地図によると、タイにも8ヶ所のワイナリーがあるようです。醸造技術の発達や地球の温暖化の影響もあって、以前とはワインを造ることのできる緯度が変わってきているようですね。


以上、タイのワイナリー取材記でした。

[pinomayu]

HUA HIN HILLS VINEYARD 1


SIX SENSES HUA HINに滞在中に HUA HIN HILLS VINEYARD タイのワイナリーを訪れました!
こちらのワイナリーの目玉は、現在(2013年)世界で唯一、ぶどう畑をエレファントトレッキングできることです!

料金は
送迎+エレファントトレキング+ワインテイスティング3種に軽食付き
で一人1500バーツほど。日本円で5000円くらいでしょうか。

ホテルの送迎で車で30分ほどMARKET VILLAGE(ホアヒンの街のショッピングセンター)のワイナリーのショップHUA HIN HILLS WINE CELLARへ集合します。

こちらがMARKET VILLAGEショッピングセンター。
スーパーやお土産屋さん、レストラン、なんでも揃う大型ショッピングセンターです。

MARKET VILLAGEからはワイナリーの送迎車に乗り換え、街を通り抜け山を登っていくこと50分ほどでワイナリーに到着です。




ワイナリーに到着すると、ぶどう畑を見渡せる建物のテラス席へ案内され、ぶどうジュースで一息つきます。


遠くのぶどう畑で作業している方々が見えました。


こちらは建物内のテイスティングコーナーの様子。


ショップコーナー。
ワインは勿論のこと、Tシャツやエコバック、チョコレート、ジャムなどのお土産を販売しています。


建物全景です。
この日は太陽がピカピカと照りつけるお天気ではなく、にわか雨も降ったくらいでしたが、それでも気温が高く、くもりでも日焼けするとガイドブックに書いてあったので、日焼け対策はバッチリとしていきました。

HUA HIN HILLS VINEYARD 2 へ続く。。。

[pinomayu]

シャンパーニュ巡り2 大聖堂



いよいよランスの大聖堂です!

高さ82mのゴシック様式の大聖堂で401年に小さな聖堂がこの地に建ったのが始まりです。

現存の大聖堂は工事が始まったのが1211年、完成したのが1481年。建築に270年もかかっているのですね~。

私達が訪れた昼頃はちょうど日曜の礼拝が行われていて、大聖堂の<一番奥>を見学できなかったので夕方、ランチと南東地域のメゾン見学後、再訪しました。


大聖堂の<一番奥>に何があるかといいますと、「シャガール制作のステンドグラス」です。

大聖堂内にたくさん並んでいるステンドグラスの中でも、シャガールのブルーの3枚のステンドグラスは存在感があります。ランスに来たなら必見です!

ユダヤ系ロシア人であるシャガールがのちにフランス国籍を取得、多くの作品を残しました。

パリのオペラ座の舞台天井も素晴らしいです。こちらはイエローカラーです。


大聖堂を裏側から見る、こんな感じです。

ほとんどのカトリックの大聖堂は上空から観ると十字の形をしています。

816年~1825年まで歴代25人のフランス国王がここで戴冠式を行った歴史を持ち、1859年、藤田嗣治はここでキリスト改宗の洗礼式を受け、レオノール・フジタと名乗るようになりました。


さて、せっかくランスへ来たからには勿論、シャンパンを買って帰ります。

大聖堂のファサード(正面)の広場周辺には数箇所のシャンパンショップがあります。

今回は Don Ruinart と Louis Roderer の CRYSTAL の2本のシャンパンと赤ワイン好きの夫はシャンパーニュ地方のピノノワールで作られる COTEAUX CHAMPENOIS 1本を購入。

価格は当然、日本より安いみたいです。

その他、フランボワーズのお菓子などお土産を調達して、ランス駅17:15 → パリ東駅18:01の電車で帰途につきました。電車の到着が1時間ほど遅れ駅で待ちましたが…アナウンスがフランス語なので、状況を理解するのに時間がかかりました。。。

そうそう…

今回の日帰り旅で一番驚いたことは、Piper Heidsieck がなくなっていたことです!

10年ほど前に訪れた時にはパイパーの見学ツアーで遊園地のような乗り物に乗って、パイパーの栄光とシャンパーニュの製造過程を見たことが、とても印象的ではぶりの良い印象だったのに、メゾン自体がないのです。あると思われた場所には新しいマンションが建設中でした。

どうやら数年前に買収されたようです。

今さっき、偶然にもYahooニュースで「シャンパン不振 年末も期待薄」という記事を目にしました。。。景気が低迷するとシャンパンの消費も落ち込むようです。。。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121205-00000005-wsj-bus_all

歴史あるシャンパーニュメゾンも美味しいシャンパンを製造するだけでなく、同時に経営も難しい時代なんですね。

赤ワイン派の我が家でも、もう少しシャンパンを飲む日を増やそうかな~! [pinomayu]


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