清澄白河フジマル醸造所
昨年(2015年6月)オープンした、レストラン併設の都市型ワイナリー、清澄白河フジマル醸造所にランチに行きました!
オープンしてしばらくの間は多くのワイン雑誌や媒体に取り上げられているのを見ました。
清澄白河駅から歩くこと5分ほど、深川飯を販売する古くからの商店街を通り抜けて、住宅街の通りにひっそりと建物があります。
もとは鉄工所の建物だそうで、1階がワイン醸造所、2階がレストラン、3階には今も大家さんが住んでいるそうです。
階段で2階へ上がり、扉の前までは静かな住宅街の雰囲気なのですが、扉を開けた途端ワイワイガヤガヤとした活気ある世界が飛び込んできます!
ちなみに一週間前に予約をしておいて正解でした。
週末のランチにお邪魔しましたが満席で、あきらめて帰る方もおられました。
厨房の前に6席のカウンター席、手前にテーブル席、厨房のさらに奥にテイスティングルームがあります。
早速、自社醸造のワインをいただきます!
左から
①白:山形県産デラウェア
②赤:山梨県産マスカットベーリーA
③Farmer’s 富士の夢2015(茨城県産富士の夢)
です。
①と②はなんと生樽ビールサーバーから提供されるそうで、ワインボトルはありません。
あとでテイスティングルームを偵察に行くと、ありました、こちらのサーバーで提供されているのでしょう。
③はボトル詰めで、茨城県の筑波の辺りでぶどうが栽培されているそうです。
次はお料理の紹介です。
ワインがビールサーバーで提供されるカジュアルなのものに比べてお料理は繊細、少量でなんだか本格的です!
ランチメニューは特になく、ディナーメニューと共有なので、気軽にランチとはいきませんが。。。
<季節の野菜サラダ 1400円>
千葉県八街市エコファームアサノの根菜、花彩。
バルサミコと野菜の甘みが効いたドレッシング。
テーブルに運ばれてきた時に、思わず「キレイ。」と声が出ました、彩りの美しい春らしい一品です。
<柔らかい豚タンのソテー 1650円>
豚タンを80℃でじっくりと長時間低音調理。
ホワイトバルサミコのゼリー、カラスミ、エビ出汁と合わせた複雑な味わい。
バルサミコゼリーの酸味と魚介系の出汁の味と豚タンと様々な味を一皿で堪能できました。
<バルベーラのリゾット 1850円>
バルベーラ種の赤ワインを使ったリゾット。
スモークの効いた生ハム「スペック」と香ばしいクルミが相性抜群。
生ハムの塩気とクルミの香ばしさが本当に良く効いていて、凝ったリゾットでした。
<本日のデザート パンナコッタ 600円>
生クリームとヴァニラのシンプルなお菓子にラズベリーソースと仕上げにホワイトチョコレートを振った、華やかなデザート。
鉢に新芽が生えてきているように見立ててある美味しく可愛らしいデザートでした。
こちらまでをテーブル席でいただきました。
奥のテイスティングルームでは別の自社ワインをテイスティングできるようなので移動できるかどうか店員の方に確認したところ…
8ヶ月の娘をベビーカーで連れていたせいか、奥のテイスティングルーム席に空きがなかったのか、
そのままの席でテイスティングルーム用のワインと軽食のメニューをいただくことができました。
ちなみにレストランは2階にありエレベーターなどはないので、8ヶ月の娘を抱っこしてベビーカーは抱えて階段を上りました。
子供連れで訪れること自体はウェルカムのようです。
<フジマル醸造所テイスティングセット 1000円>
自社醸造ワイン3種(40mlずつ)とひとくちおつまみのセット
をいただきました。
④Farmer’s 北天の雫(山葡萄×リースリーング)
⑤Tabletop 橙色(山形県産デラウェア)
⑥キュベパピーユ柏原デラウェア
ここまで6種類を味わった中で、⑥のみが大阪の島之内フジマル醸造所のワインになります。
大阪の島之内フジマルは清澄白河より2年早く2013年にオープンしています。
関東近辺の農家のぶどうを使った醸造が増えてきて、大阪で醸造できるワインがあと数年でキャパシティを超えそうになり、東京の清澄白河にも新しい醸造所を作ることになった、ホームページに説明がありました。
→こちら
現在は大阪に5件、東京に2件のワインショップとワイナリーレストランを藤丸さんが経営しておられるようです。
話は戻りますが…
テイスティングセット3種と一緒に
<モルタデッラハム 550円>
をおつまみにいただきました。
今回は自社醸造のワインのみをいただきましたが、勿論、自社醸造以外のワインも赤白、グラスから提供があります。
レストランを利用した人は1階の醸造所を見学可能ということで、醸造責任者の木水(きみず)晶子さんが案内してくださいました。
ぶどうの房の状態で醸造所に持ち込まれ、8月下旬から10月にかけて圧搾から瓶詰めまでを行います。
現在は山形県、山梨県、茨城県筑波のぶどうを使用しているそうです。
初年度の昨年は17000本、醸造したそうです。
それ以外に2階でいただいた生樽ビールサーバーの分もあります。
ワインボトルの栓はコルクでもなく、スクリューキャップでもなく、王冠だそうです。
なぜなら、スクリューキャップの装置が値段が高いからだそうです。
生産本数がもう少し増えれば、スクリューキャップの装置を導入することも考える、とのことでした。
もともと鉄工所の建物なので、壁が頑丈で天井も高く100平米の広さがあり、あまり手を加えなくても醸造所にリニューアルできたそうです。
右の黄色いケースの中は出荷を待つワイン達です。
レストランで提供したり、ショップで販売するそうです。
木水さんに関して、どのようなご経歴でフジマル醸造所に辿り着いたのか、もっとお聞きしたいことがありましたが、レストラン営業を抜けて案内してくださったので、この辺りで切り上げました。
ホームページにも記載がありましたが、自社畑のぶどうを使用しないワインを作っているのにワイナリーを名乗るのはいかがなものか、という意見もあるそうですが、
耕作放棄地のぶどうを適正価格で購入することにより、ぶどう農家さんが栽培を続けられる、という考え方には共感できる部分があり、街中で醸造するという、このような新しい試みのワイナリーが増えても良いのではないか、と感じました!
[pinomayu]